宝庫

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あの「入笠山」に、こんなに多くの種類の花が咲いてるのには驚かされます。頂上を極めるだけの「登山」だけしかしなかったのが、随分損をしていたんだと、今になって分かりました。「湿原」を歩いたのですが、観察ではなく、ただ雰囲気を味わうだけで、花々を見る事をしなかったのは、残念なことでした。

あそこは「自然の宝庫」、「花の宝庫」だったのですね。中学一年の時に、一人で、五日市線の終点駅で降りて、そこから山に向かって歩き始めたのが、初めての登山(ハイキング?)でした。ただ山の中に分け入ってみたくてでした。道の脇で働いていた木こりのおじさんが、猥雑な事を言っていました。中一の私には、父が、そんなことを言ったことがなかったので、ちょっと驚きでしたし、大人不信に陥ったりの経験でした。

でも、奥多摩の山の匂いと、踏みしめる山道の感触は、快適でした。まだ登山ブームが起こる前の事でした。五十くらいの頃でしたか、深田久弥が登山中に亡くなられた、「茅ヶ岳」にも登った事もありました。この花は「サクラソウ」、「キバナアツモリソウ」、「ツマトリソウ」です(☞「里山を歩こう」から)。花を理解しめでる人は、生きている、こんな喜びや楽しみがあるのですね。

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