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私の住む街では、雪も降らなければ、氷も張りません。亜熱帯に位置するからでしょうか、沿岸部だからだでしょうか、雪を見たことのない子どもたちが多くて、雪だるまを作ったり、雪合戦をしたり、また橇(そり)に乗ったりしたことがありません。この冬休みに、家内の日本語のクラスに来ている二人の小学生が、家族で<北海道旅行>をするそうです。
雪の朝 二の字二の字の 下駄の跡 田捨女
そのお目当は、札幌の大通公園などでもたれる《雪祭り》なのだそうです。こちらの方には、"beihaidao(北海道)"は、大人気の観光地で、昨年入院中に札幌にいた折、たくさんの中国人グループを見かけました。驚いたのは、「根室花まる」と言うお寿司屋さんに、多くの中国のみなさんが並んで順番を取りながら、寿司を食べていたのです。「刺身」や「寿司」は敬遠してしたみなさんが、<大好物>の様に、食べておいででした。
中国では、サーモンが人気で、丼にカキ氷を盛って、その上にサーモンを載せて、数人で食べている光景をよく見かけるのです。大人の世代は、淡水の生魚を食べて、"寄生虫症"に罹った昔を知っているので、敬遠するのですが、若い世代は、全く抵抗がないのです。きっとあの二人の家族も、初めての雪を見ながら、街歩きをして、日本食に舌鼓を打つのでしょう。
私たちが子どもの頃、ハワイやロサンゼルスやニューヨークに憧れて、夢だけで終わってしまったのとは違って、豊かになった中国では、旅行ブームです。この二人の小学生の家庭は豊かで、春節と夏の休みには、数家族で旅行をしているのです。それで、今は、<買い物での会話>を、日本語クラスでしている様です。週一で遊びながらですから、どこまで習得できるのでしょうか。行けない子もクラスにいて、ちょっと複雑です。
中国のみなさんの日本旅行の一番人気は、《桜》なのです。ところが、桜の開花の4月は、学生たちは、日本の様に「春休み」がないので、《桜狩り》に行くことができなくて、みなさんが残念がっていらっしゃいます。中国の南の方では、春の桜は、「武漢大学」が有名です。そして冬は、北方の「長春」が、《氷の芸術祭》を催して有名です。
「南船北馬」,「東奔西走」で、中国のみなさんは、地球を縦横に駆け巡っているのです。鄧小平氏が、豊かさを目指して、みなさんを鼓舞した結果、素晴らしい経験ができる時代になったのです。30数年前に、こちらに来た折、中国の女性は、地味なズボン履きでしたが、今では、ニューヨークの街中のファッションに勝るとも劣らない様子です。もともと中国のみなさんは、お洒落(しゃれ)だったのです。
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