手紙

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 ある年に公表された、全国から寄せられた「日本一短い手紙」の幾通かです。福井県丸岡町の「丸岡文化財団」が企画している取り組みです。今年のテーマは、「笑顔」だそうです。

『おかあさん、
雪の降る夜に私を産んで下さってありがとう。

もうすぐ雪ですね。』                             
天根利徳 (大阪府 51歳)



『お母さん、もういいよ。

病院から、お父さん連れて帰ろう。
二人とも死んだら、いや。』                        
安野栄子 (千葉県 44歳)



『あなたから もらった物は数多く

返せる物は とても少ない』                       
大和田早都美 (北海道 21歳)

『セーター、編めたので送ります。
素敵なピンクでしょ。

車椅子でも颯爽としていてね。』                      
四方允子 (京都府 62愛)

『母さん、
米ぐらい自分で買うから、

送ってこなくていいよ。後タオルも。』                   
滝坂 耀 (千葉県 21歳)

『待ってました、
宅急便。 

出てくる、でてくる、こんなのここでも売ってるよ!』          
青山順子 (北海道 31歳)

 
『親父を15越し。
貴女の年に後5つ。
妻・子供・孫と生き生き暮らし。
元気な身体を、有難う。』       
島崎喜七郎 (東京都 63歳)

『あんなに嫌いだった、
せりの佃煮や、
ふきの金平が、
食いたいです。』        
須藤幸夫 (東京都 31歳)

『母へ  
秘密家出チケット、送る。

ウサばらし、夫婦げんかにお役立てを。
-東京見物ー』       
高橋牧子 (東京都 27歳)

『母さん  
毎日笑って暮らしていますか?

世話になるのは身近な人よ 
解っている?」              
中村泰子 (東京都 59歳)

『父よりも一品多い弁当と、
「バスケがんばれ!!」の言葉と、
笑顔の迎えありがとう。』                         
甲田香里 (福井県 13歳)

『喰べてもいい 
徘徊してもいい 
私を忘れても構わない
母
さん 長生きしてね。』                        
坪田芙美江 (福井県 49歳)

『「私だと思って下のお世話をしてあげて」というお母さん

私、いい嫁やってるよ。』                         
篠原三千子 (長野県 53歳)

『バカヤロウ、
クソばばあ
元気になったあ
なたにこの憎まれ口を、
また言ってみたい。』    
永田耕三 (岐阜県 29歳)

『字、へた。料理、あかん。洋裁、できん。
子供 一人。
ひ
とつも お母ちゃんを 超せなんだ。』                
伊藤寿子 (京都府 43歳)



『お母さん。

知らないうちにかぶってたゆうべのふとんありがとう。』        
佐内理恵 (京都府 43歳)

『何度も同じ話をするお母さん、
嫁
や孫は逃げても、
私は何度でも聞きたい。』             
笹井信吾 (大阪府 41歳

『今日バス停で母さんに似ている人をみた
その重そうな荷物を持ってやったよ。』                   
高橋浩幸 (大阪府 29歳)

『母上の甘酒、呑みたいです。

シベリアは寒いが元気、
必ず生きて還ります。』            
内藤節次 (山口県 68歳)

(丸岡町の町花の「花菖蒲」です)

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