冬至

 

 

何と、わが家の寒暖計は、 19℃を表示しています。今日は、12月22日、「冬至」なのにです。例年ですと、家の中に縮こまっているのに、こんな暖かくて好いのでしょうか。窓は開放、子どもたちの遊ぶ声や近くの建設現場から、槌音が聞こえて来ます。

私たちが子育てをして、長く住んだ街にいた頃、毎年、この一週間くらい前に、バケツ一杯の「柚子(ゆず)」を届けてくださる方がいました。山の中で柚子を栽培している農家の方でした。下の子どもさんを、火傷で亡くされて、悲しみで意気消沈されていたお母さんを、家内とお訪ねして、慰めたり、励まして差し上げたことがありました、

柑橘類の匂い、とくに柚子の匂いは独特で、料理にも使ったりしますが、きっと 「柚子湯」にする様にと、届けて下さったのです。この時期になると、思い出される出会いと匂いと冬のお風呂です。この「冬至」には、この他に「南瓜」も煮て食べる習慣がありました。ここ中国では、米の粉で団子を作り、それをゆでたものに、砂糖を加えた「きな粉」をまぶした「団子」を食べるのです。昨晩家内の日本語クラスの女の子のお母さんが、わが家の台所で作ってくださったのです。

柚子湯も南瓜もありませんし、その上、温かなので、冬至気分はしないのが残念です。でも来週からは、寒波襲来で、寒さが戻ってくる様です。

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割烹着

 

 

いわさきちひろの絵です。私の母の生まれた翌年に生まれておいでです。この方は、子どもの頃、電車に乗って、窓が曇ってると、そこに絵を描き、描き終えると他の窓に移って行って描き続け、乗客が席を譲って描かせるほどに、この方は、絵を描くことが好きだったそうです。こういうのを、「栴檀(せんだん)は双葉より芳(かんば)し」と言うのでしょうか。

 

 

『あの子が欲しい、この子が欲しい!」と節をつけて言いながら、こんな風に、私たちの時代は、集団で遊んでいたのです。子どもたちの向こうに、お母さんが描かれています。《昭和のお母さん》が着ているのは、「割烹着(かっぽうぎ)」で、私の母もよく着ていました。スーパーのプラスチックの袋でなく、「買い物籠」を提げているのがいいですね。また、妹をおんぶしているなんて、もうこう言った姿を見ることがなくなってしまい、とても懐かしいものです。

今日(アメリカ時間)と25日は、孫娘たちの誕生日です。こんな風に遊んだりすることは、二人ともないのでしょう。ただ、健康であり、人に愛され、人を愛する様になって欲しいと願う〈大陸のジジとババ〉なのです。

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