暑気払い

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「白熊」とは、北極圏に生きる熊で、子育てをした街の私立動物園の狭い池に、居心地悪そうにしていました。時々、子どもを連れて動物園には行った時、入園して、すぐの所にある池に、この白熊がいました。しっ切りなしに、右に左に首を振っていたのです。他にすることなく、首を振ってるので、何か可哀想に思えて仕方がありませんでした。他にも象とかペンギンとかキリンなどがいたのですが、この白熊だけが印象に残っているのです。

実は、「白熊」とは、北極や動物園で見るだけではなく、鹿児島にもあるのです。友人と旅行をして、彼の学友が、鹿児島の街の中心に住んでいて、訪ねたことがありました。その時に、「天文館」という繁華街に案内された時に、ご馳走してもらって食べたのが、この「白熊」でした。どうして、こんな命名がされたのか、いまだに解(げ)せないのですが、「かき氷」です。

東京周辺で食べ慣れたのとは違って、量も多く、トッピングの果物(缶詰の物でした)も豊富で、練乳がいっぱいかけられていて、"ゴージャス"でした。大満足したのです。鹿児島には、その後、足が遠くて、それ以来、『食べたい!』と思うだけで、時が過ぎでしまいました。今食べたら、多過ぎて、お腹を悪くしそうでなりませんが、まだ若かった自分には、想像を超えるほどに、美味しかったのです。

私にとっては、西郷隆盛や大久保利通などよりも、この鹿児島で一度だけ食べた「白熊」の方が、印象は強いのです。食べ物の好印象、好味覚は、それだけ強いのでしょうか。そういえば、普通のかき氷ですが、もう何年も何年も食べていないな。こんなに暑い日が続いていて、この暑さに閉口している今、食べたら美味しいでしょうね。暑気払いができそうです。

こんなことを書き込んでいたら、辺りが暗くなって、遠くから「雷鳴」が聞こえてきました。しばらく降らなかった雨が、待望の「雷雨」として降るでしょうか。きっと、みなさんも、どうにか涼しくなる算段をされていることでしょう。昨日の夕方、ふと川の流れが見たくなって、近くの河川に行きました。水面を渡る風が頬に当たって、実に気持ちよかったのです。やはり、雷鳴だけの空雷雨でした。

(サイトで見つけたかき氷の「白熊」です)

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訪問記

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今朝も、昨日の様に、早朝は、涼しい風が窓から入り込んできて、しばしホッとした朝を迎えています。昨日は、若き日に、東京の目白に住んで留学された友人の運転と、通訳の助けで、PC操作のできる青年を訪問しました。朝、出かける前に、訪問の知らせを、家内がしましたので、Mさんは、私たちの到着を待っていてくれました。

昨夕、作った“自家製ハンバーグ(母がよく作っていたのを真似て私が時々作る、牛肉と豚肉のひき肉、チップした人参、玉葱をみじん切りにして炒め、卵、オートミール、塩、醤油、スパイスを加えます)”を持参しました。<ソース(ケチャップ、粉ソース、ココナツパウダー、玉葱と人参と梨と林檎をフードプロセッサーをかけた物、塩、醤油、スパイスを加えしっかり煮た物)>で、ハンバーグを煮込みにしてあります。家内が、彼の手になって、一口づつ食べさせて上げていました。

『好吃吗haochima?』と聞くと、『好吃!』と言ってくれました。それに、朝一番でスーパーに行って、買った果物(バナナ、マンゴスチン、ブルーベリー、巨峰、火龍果を一口大にした物)も、一緒に食べてもらいましたら、美味しそうでした。十一時頃の訪問でしたので、後の残りはお昼に食べると言っていました。美味しさを、彼に要求してしまった様です。

その後、星野富弘さんの「鈴の鳴る道」を家内が開き、中学の体育教師の頃に、授業で試技中に負傷して、半身不随になった経緯をお話しし、自暴自棄になり、自らの生命を断とうと願った彼が、彼を愛している方の度々の訪問で、気持ちを聞いて上げている間に、心を開いたのです。その訪問で、すっかり変わって行った様子を、家内が話していました。星野さんは、自分にできることを見つけたこと。口に筆を咥えて、絵と詩とを書き始めて行ったこと。その絵や詩を編集した本が、多くの人に読まれていること。特に障碍を追われたみなさんが、励まされて生き始めたことも話して上げていました。結婚もされて、奥様の大きな助けを受けておいでです。

このMさんも、「舌」を使って、PC操作ができますので、職業訓練を受けるなら、能力が、さらに開発されて、社会参加していけたら好いことも話しました。そして、仕事をして経済的に自立することも勧めてみました。彼の賜物が生かされていくなら、生きる喜びを見出し、周りにいる人たちを激励できることもできるのですから、そうなったら素晴らしいと思っているのです。

そう言った《職業訓練のプログラム》が、きっと何処かにあると思いますので、探してみることにしています。先日、お会いした、白血病や貧困でいる子どもたちのお世話をしておられる方にも、お聞きしてみようと思っています。Mさんのような方が、ただ無為に時を過ごすのではなく、目的をもって生き始めたら素晴らしいと願うのです。周りの人たちも喜ぶことができそうです。車に乗せて下さって、言葉の足りない部分を通訳して下さった友人に感謝しました。以上、訪問記です。

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