最近、美味しい「フレッシュジュース」を飲んでいます。私たちの住むアパート群の真正面にある「モール」の一郭にある店で、10元払って飲んでいるのです。「注文ナンバープレート」を持って、二階に上がり、階下の作業場が一目瞭然に見下ろせる席に陣取ります。商業用の大きめなジューサーに、「林檎」と「人参」を手ごろに刻んで入れて作っているのです。それは、まさに100%本物の生ジュースです。水を加えたり、瓶詰めのジュースを足しているような仕草は見られません。実に美味しいのです!
喫茶店ではないのですが、ちょっと寛げる「日式レストラン」です。お好み焼き、たこ焼き、味噌ラーメン、唐揚げなどを注文できます。家内と初めて入った時、「日本人吗?」と聞いてきたので、「对(そうです)」と答えたら、店長が出て来て日本語で話しかけてきました。沖縄と東京で修行をして帰国して、店を開いたのだそうです。ジュースの他に、お好み焼きとたこ焼きを頼みましたら、しばらくたってから、「唐揚げ」が運ばれてきました。「这是什么?(これなあに?)」と聞いたら、「送您们(サーヴィスです)!」と答えたのです。初めての客なのに、こんなサーヴィスをしてもらたのは初めてのことでした。それで、「ありがとうございます!」と感謝したわけです。
一昨日は一人で、この店に行って、味噌ラーメンと「りんご&人参ジュース」を頼んだのです。再び、「生ジュース」は美味しかったのです。その時、一人の若い方が、日本語で話しかけてきました。実に流暢だと思ったら、「淡路島出身です!」と言っていました。
そんな日を送っている昨今、関西の有名ホテルで、料理の偽装なのか、不当表示なのか、ネットのニュースで話題になっています。その「フレッシュジュース」が、瓶詰めジュースだったことも発覚して、中国の「小吃店」の方が、はるかに正直な営業をしていることが分かった次第です。この問題の根は深いと思います。寿司屋のネタでも、米でも、大豆でも、日本も「偽装天国」なのでしょう。「儲けは、正直だと上がらない!」という商業理念があるのでしょうか。商人が、三割ほど掛けた料金は、正当なのではないでしょうか。人件費、サーヴィス料、原価の償却費用、運送費、ロスなどを計算して、価格設定するわけでしょう。もし厳選された「本物」だったら、少々高くとも、お客さんは満足して支払うのです。私だって払います。でも、「不正直」な裏切りはいけません。
この街に、美味しい「水餃子」の店があります。バスを乗り換えなければ行けません。それに代金も少々高いのです。諸物価高騰のみぎり、是とすべきでしょうか。でも、いつ行っても味が変わらないのです。「誇りを持って作っている!」からです。だから、いつも小さな店は満員なのです。
(写真は、「りんご」です)