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ロケ地のアフリカから母親に、『拝啓、おふくろさま。僕、元気。』と、毎日の様に手紙を出したのが渥美清でした。『無事だよ!』と、そう知らせたのです。「日本一短い手紙 」を、全国から募集して、それを公表している自治体があります。「丸岡町(福井県坂井市)」です。もう何年も何年もされていて、23年も続いています。"クスッ!"と笑ってしまったり、涙ぐんだり、同じ様な経験もありそうです。傑作ぞろいです。
『おかあさん、
雪の降る夜に私を産んで下さってありがとう。
もうすぐ雪ですね。』
(大阪府 51歳)
『お母さん、もういいよ。
病院から、お父さん連れて帰ろう。
二人とも死んだら、いや。』
(千葉県 44歳)
『あなたから もらった物は数多く、
返せる物は とても少ない。』
(北海道 21歳)
『セーター、編めたので送ります。
素敵なピンクでしょ。
車椅子でも颯爽としていてね。』
(京都府 62愛)
『母さん、米ぐらい自分で買うから、
送ってこなくていいよ。後タオルも。』
(千葉県 21歳)
『待ってました、宅急便。
出てくる、でてくる、こんなのここでも売ってるよ!』
(北海道 31歳)
『親父を15越し。貴女の年に後5つ。
妻・子供・孫と生き生き暮らし。
元気な身体を、有難う。』
(東京都 63歳)
『あんなに嫌いだった、せりの佃煮や、ふきの金平が、
食いたいです。』
(東京都 31歳)
『母へ
秘密家出チケット、送くる。
ウサばらし、夫婦げんかにお役立てを。-東京見物ー 』
(東京都 27歳)
『母さん
毎日笑って暮らしていますか?
世話になるのは身近な人よ 解っている?』
(東京都 59歳)
『父よりも一品多い弁当と、
「バスケがんばれ!!」の言葉と、
笑顔の迎えありがとう。
(福井県 13歳)
『喰べてもいい 徘徊してもいい
私を忘れても構わない
母さん 長生きしてね』
(福井県 49歳)
『「私だと思って下のお世話をしてあげて」というお母さん
私、いい嫁やってるよ。』
(長野県 53歳)
『字、へた。料理、あかん。洋裁、できん。子供 一人。
ひとつも お母ちゃんを 超せなんだ。』
(京都府 43歳)
『知らないうちにかぶってたゆうべのふとんありがとう。』
(京都府 43歳)
『何度も同じ話をするお母さん、
嫁や孫は逃げても、私は何度でも聞きたい。』
(大阪府 41歳)
『今日バス停で母さんに似ている人をみた
その重そうな荷物を持ってやったよ。
(大阪府 29歳)
『母上の甘酒、呑みたいです。
シベリアは寒いが元気、必ず生きて還ります。』
(山口県 68歳)
こんな手紙を出してみたくなるのですが、もう父も母もいません。甘酒を作って上げたお母さんは、その手紙を手にして、嬉しかったでしょうね。ネットのメールでは、どうしても味わえない心の交流媒体なのです。
(早春の中国山地の天翔ける「クマタカ(「里山を歩こう」から)」です)
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