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ユダヤ民族が受け継ぐ書に、「天の下では、何事にも定まった時期があり、すべての営みには時がある。生まれるのに時があり、死ぬのに時がある。」とあります。多くの人は、《偶然》が支配していると考えているのですが、《何事にも定まった時期》があり、《すべての営みには時がある》と言っているのです。

海の向こうから、『3試合連続ホームラン!』と、今季、MLBのエンゼルスに入団した、大谷翔平選手の活躍ぶりが伝えられてきました。滝を昇ろうとする「鯉」の様に、天昇る龍の様な勢いを見せています。若干23才、並み居る大リーガーに引けを取らない体格、動じない落ち着いた性格、私たちの世代では考えられない、天賦の才能を与えられているのでしょう。

同じ様に、天賦の才能に恵まれ、MLBで、その名を馳せたイチロー選手は、今季は、古巣のマリナーズに復帰して、活躍が期待されています。大谷選手より20才の年長でありながら、その挑もうとする意欲は素晴らしいものがあります。どれほどの精進を積んできているのか、門外漢の私たちには想像できないほどです。今季の活躍を、楽しみにしています。

この二人には、職業野球選手として、「定められた時」があります。今まさに、上昇気流に乗る大谷選手に対して、現役選手でありますが、かつて驚異的な活躍を見せた、イチロー選手は下降気流の中にあるわけです。父と子ほどの年齢差を考えるなら、それは当然の《時の違い》と言えます。活躍でき、記録を作る《定められた時》が、それぞれにあるわけです。

この「ユダヤの書」には、どんな人も出来事も、生まれ起こるべくして、生まれ起こるのだと断言しています。自分の人生を顧みますと、若い日の思いや願いは、今もあります。でも、私たちの世代の社会的責務を果たすべき「定められた時」は、もう過ぎたのが分かります。後進のみなさんが、主たる立場を取り、責任をお持ちになって励んでおられるのです。順次、次の世代に時は委ねられていくのです。

これまで、《死にかけた時》が、私には、6度ほどありました。肺炎に罹った時、落雷時、台風で荒れる海での遊泳時、 高速運転時、上階の家がガス爆発した時、自転車で転倒した時です。これらの時は、「死ぬべき時」ではなかったので、 生き延びて今日を迎えられています。何か大きな力に押されたり、引かれたりしているのを感じてきています。まだ「生きるべき時」を通過中の自分を意識して、大陸の端っこにるところです。
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