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中部山岳の街に住んでいた時、春と秋になると、誘い出してくださって、山歩きにお連れ下さった方がいました。春には、この写真の様に蕨(わらび)などの山菜採り、秋にはキノコ狩りをしたのです。東京電力の技術畑の方で、送電線の設置箇所の見回りなどで、若い時に山歩きをされた方で、もう退職されておいででした。

それでも山歩きを止められず、腰に鉈を下げて、笹や藪を切り開いて、一緒に歩いていると、糞を見つけては、『もう鹿が出ていますよ!』と教えてくれ、いわゆる<獣道(けものみち)>を知っていらっしゃるのです。山の稜線から、山肌を斜めに下るのに、従っていました。翌日は、普段使わない筋肉が痛くて難儀したのです。

山歩きのプロに連れられての山行きで、山菜やキノコを採るというのは、実に楽しかったのです。あの葉や草の匂いが、何ともいいのです。最後は、信州の乗鞍にも行った事がありました。温泉にもゆっくり浸かったでしょうか。あのまま退職して日本に残っていたら、今頃は、山菜採りに、山に分け入っている事でしょうか。昨日、配信してくださった記事の写真を見ていましたら、懐かしく思い出してしまいました。

あの頃、熊には出会わなかったのは、幸いでした。寝たふりも、木に登って、熊を交わすのもダメだそうですね。ラジオを鳴らすのがいいのでしょうか。あの方は、熊対策をされていたのでしょうか。

(HP「里山を歩こう」から広島県東広島市黒瀬町市の溜池の近くで芽を出した「ワラビ」です)

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