ボンタンや栗や柿

 

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29号棟の4階(一階が貸店舗ですから実際は5階になります)のベランダから、バス通りを挟んだ、左向こうに、テント作りの果物屋があります。最近は、この店で旬の果物を買うことにしてしていて、週に一、二度は行ってみます。秋から最近まで、必ず買うのが「柿」です。食べても、法隆寺の鐘の声は聞こえてきませんが、この「硬柿」が、11月末になっても、歯ごたえがあって美味しいのです。今年は、本当に、満喫させてもらいました。日本円で換算すると、大きめが一個が35円ほどになるでしょうか(目方売りですが)、家内と半分づつ食べています。

今は、葡萄、みかん(何種類もあります)、柚子(長崎特産のボンタンです)、苹果(りんご)、サトウキビ、キウイ(輸入品です)、ミニトマト(こちらでは果物コーナーで売っています)、バナナ、この他に、名前の分からない物が幾つもあります。総じて、こちらの果物は、糖度があって美味しいのです。果物生産者の腕は確かです。家の周りに五軒も果物屋が出店しています。越してきた当時は、一件でしたのに、五倍の増加というのは、すごい発展状況で、みなさんが果物を好んで食べるようになっていることが分かります。

水曜日の夕方に、毎週出掛ける家があるのですが、この家でも、毎週、変わった果物を出してくれます。秋になってからは、「栗」を茹でてくれるのです。どんぐりのような小振りな物ですが、これが美味しいのです。美味しそうに食べる私を見て、毎週用意してくれます。先日、学生さんが二人、遊びに来てくれたのですが、日本人と同じ義理堅く、お土産持参での来宅でした。南の方からやって来ている方たちで、「柚子」の特産地が近くの出身だからでしょうか、どれが美味しいのかを知っていて、とびきり美味しい物を頂きました。そのお返しにカレーライスを振舞いました。

しっかり、果物も食べ、食事も感謝して頂いて、こちらの生活に、すっかり慣れていますので、ご心配なく。明日からは、もう12月になります。二人の孫娘と私の誕生月です。また歳をとるのですが、弟曰(いわ)く、『兄上、来月はいよいよ古稀ですね!』と言うところです。<人生双六(すごろく)>の上がりに近づいているのですが、結構、楽しく生きていますのでご心配なく。

(写真は“百度”による「ボンタン(柚子)」の花です)