それを治めるべきであった

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 人類最初の殺人の記録が、創世記に記されてあります。兄のカインが、弟のアベルを、野に誘い出し、「襲いかかり」殺しています。

 カインは、「怒り」、「憤り」、「妬み」、「恨み」、「憎しみ」などの思いが心の中にあって、それが「殺意」に変わっていきました。そして殺人を犯してしまいます。いのちの付与者である神さまは、弟を殺してしまった兄カインに、戸口で待ち伏せている「罪」について、『それを治めるべきであった(創世記47節)』と語っています。

 英欽定訳聖書では、それを “ rule over ” と訳しています。私たちに必要なのは、さまざまな悪い感情を、治める必要があります。治めずにいると、罪の思いは肥大化してしまい、制御することができなくなります。

 多くの感情は、「思い違い」、「誤解」があって生み出されています。罪への誘惑者は、それを増幅し、心を満たさせ、爆発させるのです。だから、悪い感情は、初期に治める必要があります。弄(もてあそ)んでいる間に、取り返しのできない結果を生み出すからです。

( “ キリスト教クリップアート “ の「カインとアベル」です)

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