再会

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駅に行く道の路側帯の街路樹に、「栃の木」が植えられています。その木に咲く花に、引っ越して来て気になっていたのですが、一昨日、撮ってみました。以前住んでいた街は、ハナミズキの街路樹で、赤と白の花が咲いて綺麗でした。街も山も里も、どこもかしこも花花花で、素敵な初夏を楽しんでいます。

この「栃の木」は、栃木県の県木で、家具などに使う高級材になるのですが、いつか栃の木で作られた食卓で、水団(すいとん)を食べてみたいものです。そんな食事が似合いそうな木や花なのです。

昨日は、家内の叔母が、先月、104歳で亡くなりまして、家内に代わって、熊谷のお宅に、ご挨拶にお邪魔しました。叔母が10年ほど過ごした部屋に、百歳の頃に写した写真がありました。江戸っ子の気風の女性で、物言いがスパッとしていたでしょうか、家内は可愛がられたそうです。

日本人の習わしで焼香を、家内の従兄弟に求められましたが、丁寧にお断りをして分かっていただきました。ずっと年老いた母のお世話を、長男として果たしてこられたのです。奥様の手を煩わせないで、全てのお世話をした孝行息子でした。『よくなさいましたね!』と、労をねぎらい、お宅を辞しました。

四人の子の母親として生きて、叔母は生を全うしたのです。どなたもあっという間の一生を過ごすわけです。基督者の家内の姉が訪ねた折に、《永遠のいのち》に至る信仰を、この叔母が告白したと聞いています。これが人の一生でいちばん幸いなことであります。再会の希望があります。

 

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