サンシュユ

 

 

今頃、広島県呉の灰ケ峰に咲く「サンシュユ(山茱萸)」です。実に美しい黃色の花ですね[☞3月18日配信 HP/里山を歩こう]。このサンシュユの木の枝を、牛乳の中に入れておくと、ヨーグルトができるのだそうです。朝鮮半島を経由して、江戸時代に日本に入ってきたそうで、木なる実を乾燥させて作る漢方薬となるのだそうです。

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惹く

 

 

ここ栃木に滞在中の今、東は小山(おやま)、西は佐野と足利(あしかが)に出掛けたことがあるだけで、ほとんど栃木と隣街の壬生とを、電車で往復する範囲内で生活をしています。ここは北関東、栃木県の県南の狭い範囲内です。

今回、冬物の防寒ズボンしか持ち帰りませんでした。つとに暖かくなってきましたので、春物が必要になって、毎週決まって、母親の見舞いにくる息子の車で、先週、両毛線の佐野まで行き、彼の車で郊外のアウトレットに連れて行ってもらったのです。

折良く、特売のズボンが、GAPにあって、一本1900円で、色違いで二本と、Tシャツ2枚を買って帰りました。暖かくなる頃のことなど考えられない、慌ただしさで帰国してしまったからです。ちょっとオシャレな家内も、オシャレができずに、パジャマ姿で過ごして、もう3ヶ月になろうとしています。

淡い色彩を、家内は好むのですが、春の装いをする機会もなく、治療を受ける日を、狭い病室のベッドで続けています。このところ、恢復することに思いを向けて、そんな話題で話すようになっています。これまでの楽しかったこと、素敵な出会いなどを、一つ一つ数えるように思い出して、人に思いを向けているそうです。

家内に、《恋文》を書き送ったことのない私は、それを償おうと、毎日せっせと書いては、家内に渡しているのです。若い頃に、倶楽部で、一緒に歌った歌の歌詞に “♭“を付け、また愛読書の中の一節を書いて、ああでもない、こうでもないなどを書き添えて、家内の気を惹(ひ)いているのです。

昨夕は、病院からの帰りしなに、とり肉と小松菜、牛乳とヨーグルトとチーズと清見(みかんの一種)を、近くにスーパーマーケットで買って帰りました。それで「お雑煮」を作ったのです。娘たちがいた頃に買って残ってあった〈しめじ〉がありましたので、友人が持ってきてくれた出汁(だし)の醤油ベースででした。〈ぼっち雑煮〉でしたが、けっこう美味しかった!

お見舞いの時、『今晩、お雑煮!』と家内に言いましたら、『喉にひっかからないように、少しずつ食べてね!』と注意されたのですが、『栃木の独居老人、餅を喉に詰まらせて・・・』と、ニュースにならないように、注意して食べたのです。

この数日、「三寒四温」の如くに、寒の戻りでしょうか、気温が低くなっています。今朝は、少し薄い雲が広がっています。好い一日であることを願い、時折、車のタイヤ音のするだけの閑静な家の居間、兼寝室のソファーの上で、認(したた)めようかなの朝です。

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