渓流

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"リバー・ラン・スルー・イッツ"というアメリカ映画を観て、その舞台であった"モンタナ"に行って見たくなりました。綺麗な渓流で、親子で釣りをする光景が、子育て中の私には強烈でした。

シカゴの大学教授だった方が、自分の両親や弟、育った故郷を回顧した小説を映画化したものでした。私も渓流の脇で生まれ、沢違いの渓流の流れを見ながら育ちましたから、「原風景」に近いものを感じたからでしょうか、印象が強かった様です。私が幼い日に眺め、足を浸した渓流は、箱庭の様でしたが、映画の"ミズーラ"の渓流は、比べられないほど川幅が広く、流れる水量も水深も段違いでした。

私の住まいの流れには、天然のヤマメの魚影を見つける事ができました。兄たちに真似て捕まえようとしても、俊敏なヤマメは、私の手には負えませんでした。渓谷の木や草や土の匂いも、映画を観ながら、蘇ってくる様でした。父が、トラックで家に帰って来ようとして、脱輪して、河原に放り投げられたのですが、川床の岩の間に、父が落ち、その上にトラックが落ちて、一命をとりとめた事があったと、母から聞いた事があります。

三原市の山奥の渓流の写真に見て、そんな事を思い出しました。この花は、「マメヅタラン」だそうです(今朝配信の「里山を歩こう」から)。これは、故郷の風景に重なります。そうなんです、"ミズーラ"には行けませんでしたが、"ボーズマン"と言う"モンタナ"の州都や、その周辺を訪ねる夢は叶えられました。

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