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「河川工学」の専門家の九州大学の小松名誉教授は、洪水などで避難をする時の注意を喚起されています。避難時は、スニーカーなどの運動靴を履いての外出がよいそうです。梅雨目前、私は、ホームセンターで、長靴を買ったのです。4階住まいなので、浸水の危険性はないのですが、洪水の中を外出するに当たって、釣り用の胸まである長靴を、ちらっと店内で見たのですが、昔ながらのゴム長靴にしたのです。
ところが、長靴は、子どもの頃に経験済みで、水溜りで遊んでる内に、靴の中に水が入り込んで、歩きづらかったのを知ってるのに、買ってしまいました。一番よいのは、廃材や瓦礫に中でも歩ける〈作業靴〉なのです。つま先や靴底に、鉄板が入っていて、物を足に落としてもつま先が守られ、出た釘を踏んでも刺さらない工夫がされているものなのです。
まあ雨降りの中を出かけるには、長靴で大丈夫ですが、こんなに災害が頻繁に起こってくると、その〈作業靴〉が必要とされそうです。鉄鋼所でのアルバイト時に、それを支給されて履いていたので、頭の中には、その必要性に気づていたのですが、目先のことで目利きが鈍ってしまったみたいです。
『山歩きには、キャラバンシューズよりも、地下足袋がいい!』と、弟の真似をして、奥多摩の山歩きをしていました。慣れると足と地べたが一つになって、足が喜んでいる様でした。私の友人は、〈首都圏大地震〉を想定して、交通機関が止まってしまっても、瓦礫の中を歩いて帰れる準備をして、所用で東京に出かけると言っていました。
そんな心備えが必要なご時世でしょうか。今は、行動範囲が狭くなっているので、よいのですが、遠出する時には、ザックに、食べ物や飲み物や軍手、よく怪我をするので、救急バンソコウや消毒も持たないと、そんな出立で出かけることにしましょう。
熊本県芦北や人吉での今回の洪水現場は、悲惨です。同じ様な洪水が、中国大陸の長江流域でも起こっていて、YouTubeで、その惨状を見ることができます。学校に行っていた頃に、多摩川が、台風で増水した時、魚が掴み取りできる芦の茂みに入ったのですが、流されなかったのが不思議です。水の本当の怖さを知らなかったからです。
毎日、朝な夕なに眺められる流れのほとりで、今、生活をしています。静かに流れているのは風流がありますが、いったん水嵩(みずかさ)が増した流れは、流木も石ころも難なく押し流しています。水運の流れを利用した先人たちは、命の危険を感じながら、その生業を続けていたことを思い返しております。
(巴波川の下流にある〈野木町商工会〉による渡良瀬遊水地の全景です)
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