爱拼才会赢

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タクシーに乗り込んで、しばらく経つと、『これぞ日本演歌!』と言うべきでしょう、カセットテープから、強烈な小節の効いた歌が流れて聞こえてきました。日本からのお客様を、車に乗せると言うことで、演歌のテープをかけて聞かせてくれたのです。

そして、アクロバットの様なハンドルさばきで、追い越しをかけるし、急ハンドル、急ブレーキで、これほど運転の荒さを経験したことのなかった車に乗ったわけです。〈最高の接待術〉を示してくれ、この方は得意げでしたが、こちらはハラハラのしどおしでした。

同乗の案内をしてくださった年配の方が、『割増し料金を払うから、ゆっくり走って!』と、この運転手さんにお願いしていました。とにかく、大変な歓迎を受けたのです。どこの国かと言いますと、「台湾」ででした。

上の兄に誘われて、台北から高雄まで、講演旅行をした時のことでした。私には、初めての台湾訪問です。訪ねたどこの街でも、大歓迎してくださったのです。台湾の方は接待上手で、美味しい料理をご馳走になり、案の定、訪問前よりも、だいぶ太ってしまった旅でした。

日本統治の時代を知っておられる方が多くいて、一様に、日本贔屓(ひいき)で、あの時代を懐かしんでおいででした。玄関を施錠しなくても、物がなくなることなどなかったそうです。ところが日本人が引き上げてしまった後の治安は、とても悪くなった様です。

華南の街の語学学校の若い女性教師が、授業で、「台湾演歌」を教えてくれたのです。台湾語は、大陸の「闽南语(minnanyu )」と同じで、今でも、この方言で一曲だけ歌うことができます。「爱拼才会赢 (aipincaihuiying)」と言う、日本の演歌に似たメロディの歌です。

次に台湾に行くことがあったら、前回行かなかった「山地」を訪ねたいと思いながら、年月が過ぎてしまいました。台湾の金門島は、ビサ査証の更新のため、家内と、3ヶ月に一度、出掛けたのです。「牛肉麺」が美味しく、台湾型のセブンイレブンがありました。今頃は、マンゴーが美味しいでしょうね。

(“写真AC”のマンゴーです)

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