春一番

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 今年は、関東地方では、2月4日に「春一番」が吹いたとニュースが報じていました。コロナ旋風のただ中に、いつもよりも早い春の到来でした。その後は朝晩マイナスの気温で、ちょっと宣言が早過ぎていないかな、と思わされています。

 次女が生まれた年に、よく聞こえて来たのが、作詞と作曲が穂口雄右、キャンディーズが歌った「春一番」でした。

1 雪がとけて川になって 流れて行きます
つくしの子が恥ずかしげに 顔を出します
もうすぐ春ですねえ
ちょっと気取ってみませんか
風が吹いて暖かさを 運んできました
どこかの子が隣の子を 迎えにきました
もうすぐ春ですねえ
彼を誘ってみませんか
泣いてばかりいたって 幸せはこないから
重いコートぬいで 出かけませんか
もうすぐ春ですねえ 恋をしてみませんか

2 日だまりには雀たちが 楽しそうです
雪をはねて猫柳が 顔を出します
もうすぐ春ですねえ
ちょっと気取ってみませんか
おしゃれをして男の子が 出かけて行きます
水をけってカエルの子が 泳いで行きます
もうすぐ春ですねえ
彼を誘ってみませんか
別れ話したのは 去年のことでしたね
ひとつ大人になって 忘れませんか
もうすぐ春ですねえ 恋をしてみませんか
雪がとけて川になって 流れて行きます
つくしの子が恥ずかしげに 顔を出します
もうすぐ春ですねえ
ちょっと気取ってみませんか
別れ話したのは 去年のことでしたね
ひとつ大人になって 忘れませんか
もうすぐ春ですねえ 恋をしてみませんか
もうすぐ春ですねえ 恋をしてみませんか

 日本には「四季」があり、けっこうはっきりした季節感の特徴があります。春には、その季節季節の象徴があって、春には桜の開花の時期に「入学式」があって、4人の子どもたちの入園式や入学式の思い出があります。いつからいつまでが、その捉え方が様々にある様です。

 「暦」の上では、一年は冬の一月から始まるのですが、春夏秋冬の順に並んでいます。
 「季節の色分け」ですと、春は〈青〉、夏は〈朱〉、秋は〈白〉、冬は〈黒〉と四色に配列されて、青春、朱夏、白秋、黒冬と言っています。
 「文学の世界」では、「春」は〈立春〉から〈立夏〉の前日までを言います。
 「気象学」では、三月・四月・五月を春と言います。
 「太陰暦」では、一月・二月・三月が春です。
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 中国では、毎年違うのですが、2021年は、今日、二月十二日を「春節」と呼んで、一年の始まりとしていて、西洋暦とは違う陰暦での正月を大事にしています。滞華中、一月一日は学校や官庁は休みですが、格別に正月気分はありませんでした。でも気分的にも、行事的にも、「春節」が中華圏では「正月」なのです。

 中国のみなさんの「春節」への思い入れの大きさや強さに触れて、まさに『もうすぐ春です!』と言う、酷寒の冬が終わり、万物が芽吹く季節の到来への期待が、ものすごく大きいのを感じたのです。『美味しい物が食べられる!』、『晴れ着が着られる!』、『家族親族が帰って来て集まる!』、『お年玉をもらえる!』と言う待望が、心だけではなく、街に溢れていたのを思い出します。

 戦争があっても、革命があっても、祝われて来た「春節」なのですが。今年は行動制限、不要不急の外出の自粛、会食の禁止などで、寂しい「春節」を迎えておいでなのでしょう。街々村々では、炸裂する爆竹や花火、あの火薬の匂いがあふれているのでしょうか。足元で追い立てられる様に弾いていた爆竹の音が懐かしく思い出されてまいります。

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