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「流言蜚語(飛語/りゅうげんひご)」とは、“ デマ"のことです。人が不安になると、恐怖心からでしょうか、間違ったことを言い始め、その間違ったことが拡散して、聞いた人が、その間違いを信じて、収拾のつかない様な社会混乱を生み出すことがあります。
古代ローマでは、キリスト教徒の増加に怯えた、皇帝ネロが、キリスト教徒の放火によると見せかけて、市中に火を放たせて、大火が起きたことがあります。そして、『火を放ったのはキリスト教徒だ!』と、嘘の情報を放ったのです。そのデマによって、怒りに燃えたローマ市民を、キリスト教徒への憎しみと殺害に駆り立てていったのです。
また、関東大震災が起こった直後に、『鮮人(朝鮮半島から来て日本で生活していた人への蔑称)が放火をしたり、暴動を起こそうとしている!』というデマが駆け巡り、当時の大手の新聞も、そのデマを記事にして、煽ったことによって、瞬く間にデマが拡散して行きました。地方新聞もそれに追随していたのです。そして朝鮮半島からの人たちへの暴行や虐殺事件が多発したのです。そのデマに、新聞というメディアが動かされてしまったことは、致命的なことでした。
今回の〈新型コロナウイルス〉による肺炎の伝染、発病、死亡などで、無関係と思われる、マスクやトイレットペーパーや米などが不足する事態が起こっています。それを手に入れたくて、奪い合い、つかみ合うほどの醜態が、そこかしこで見られています。その原因は、デマの情報によります。これから不安な時代が続くなら、巧妙なデマに、人々は、大きく踊らされてしまいそうです。
不安が、人を、想像を超えた行動に走らせてしまうのです。ナチスドイツの宣伝相だったケッペルは、心理操作に長けていたそうです。ナチスの躍進、政権奪取などに、彼の果たした策は、驚くほどの力がありました。人心収攬(じんしんしゅうらん)の術にも優れた人でした。第二次世界大戦中に開催された、ベルリンオリンピックの成功(?)は、ケッペルの演出によるものでした。ところが、〈第三帝国〉は崩壊し、ヒトラーもケッペルも、自ら命を絶ってしまいます。彼の才能の背後にあったのは、〈劣等感〉だったと言われています。
不安と恐れは、どんな知性も意識も経験も狂わせて行きます。私たちは、情報に対して正しく伝え、聞く必要があります。
① 真実かどう
② 発信元は誰か?
関東大震災の時は、警察情報が傍受されて新聞に掲載されています
③ この情報は有益かどうか?
自分、家族、親族、友人、地域住民に益かどうかを考えることでし
④ 半信半疑だったら要注意せよ
疑わしさがわずかでもあったら信じないことです
⑤ 人には事実だけを告げる!
事実だけを人が聞く時、ベルリンオリンピックの成功(?)は、ケッペルの演出によるものでした。正しく判断が下せます
少なくともも私の経験から、そう言った判断を、自分で下す様に努めて生きています。人は、不安に駆られ、恐怖に苛まれる様な、パニックになると、正しい視座や思いで、見たり聞くことが難しくなります。このことに注意したいと思っています。
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