漢方薬治療を受けて

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 「ペイン・クリニック( pain clinic )」、コトバンクには、『痛みの診断と治療を専門的に行う診療科で,「疼痛外来」とも呼び,痛みを除去する治療を除痛術ということもある。」と、解説がありました。以前は、診療は、麻酔科医が担当していたのですが,今では独立して、診療科が担当されている様です。

 痛みを緩和するための医療のことで、「疼痛外来」で、家内は5年間、呼吸器・アレルギー科の治療をして、それが一段落終して、「痒み治療」をしてくださる外来にかかっております。「緩和治療」と呼ばれています。さまざまな痛みや痒みを抱えている人に、医療を担当する医師がおいでです。以前は、その様な医療はなかったのですが、内科が、専門専門の多様な立場で治療に当たっています。

 その担当医とは、以前から面識があって、長く総合病院で勤めておいでで、若い医師の教育を終えて、元の病院に戻ってからは、緩和治療を担当しながら、もう一つの漢方医の立場を兼ねていて、家内を診ていただいているのです。家内は、日本に帰って、大学病院にかかり始めたのは、初診は、「総合診療科」で診ていただいてから、「呼吸器・アレルギィー科」に移って、そこにかかり続けながら、一年ほど前から、この病院にも通院しているのです。

 こちらに来てから、医療機関の事情や様子を、よくご存知のご婦人と知り合って、この方の紹介で、今担当してくださるお医者さんが漢方医であるとの紹介をいただき、かかり始めたのです。ご自分もかゆみと戦っておいでで、ご自分の体験を、外来でお話をしてくれるほど、打ち解けていて、安心している今なのです。

 先日の受診日に、ご自分が漢方薬を試して飲まれているそうです。これまで一回一包の漢方薬を飲んでいたのを、ぜんかいのしんさつのあと、一ヶ月近く、二包に増やして飲まれたのだそうです。それが良かったのか症状が好転したのだそうです。それで、『二包の飲まれるのはどうでしょうか?』と聞いてくださったのです。

 実験的に、ご自分自ら飲まれたことをお聞きして、『そこまでするか!』で、安心と感謝で、今回からの投薬を二包にしていただいたのです。

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 在華中に、体調が優れないと、私たちのお世話をし続けてくださった姉妹が、すぐに漢方医に連れて行ってくださって、問診してから、漢方薬を処方してくださり、その処方箋を持って、漢方薬店に行って、買い求めたのです。中国のみなさんは、西药xiyaoよりも、中药zhongyaoの方を今でも好んで服用しておいでです。街中にそのお店がたくさんあります。

 時々訪ねてくださる、中国人の友人たちが、来るたびに持参してくださる薬があるのです。どうも特別なルートで入手できる様で、本当に飲むと良くなるのです。それで、今や自分の常備薬になってしまっています。けっこう高額な薬なのだそうです。

 中国生活が長かったからでしょうか、漢方治療への評価が良くなっているのです。もちろん西洋の医療は素晴らしいのですが、漢方も蔑ろにはできそうにありません。順天堂大学で学ばれて、われわれ世代の家内の主治医は、そういった形で投薬を勧めてくださるので、よろしくお願いしますと言って、診察を続けております。

 東武宇都宮線で、東武宇都宮駅で下車し、バスに乗り換えての通院です。月一度、ちょっと遠足気分でのお出掛けは、行動範囲が広がった様で、県都参りをしています。自動ドアーではなく、乗客がボタンを押すと開くドアーの電車は、ローカル色の趣がして、懐かしくなって参ります。

(ウイキペディアの東武宇都宮線の車両、在華中の漢方薬に入っていた蝉の抜け殻です)

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