舞い落ちる枯葉

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君にはどうか思い出して欲しいんだ
ぼくらが恋人同士だった日のことを
あのころは毎日が美しく過ぎ
太陽の光も今より輝いていた

枯葉が風で吹きだまってたのを
ぼくは覚えているよ
枯葉が風に吹かれて舞ってた
思い出も そして後悔も

北風が吹きすさぶ
忘却の冷たい夜に
ぼくは忘れはしない
君の歌ったシャンソン

その歌は ぼくらを歌う
二人の愛の日々を
二人で暮らした日々
愛しあい 愛されあい

でもその愛を時が引き裂く
ゆるやかに 音もたてずに
砂浜についた足跡を
波が消してしまうように

 イヴ・モンタンが歌ったシャンソンの「枯葉」です。木枯らしが吹き、水が冷たく感じ、霜が降りて秋が深まり、冬になりましたが、この晩秋から冬の名物誌に、「落ち葉」があります。葉が枯れて落ちていくさまは、物悲しさを伝えてくれます。

 このアパートの玄関に、この枯葉が吹かれて入り込み、一塊になって、出入りの足に絡まって来ていました。しばらく寒さが続きましたが、この数日は暖かな日が続いていますが、また寒さがぶり返してくるようで、襟を立てて寒風の中に出て行くのでしょうか。

 『枯葉は地面に、裏を上にして落ちるのです!』とお聞きして、家内は、出先からの帰りに、紅葉の木の葉を確かめるように地面に落ちている枯葉を見ていたら、みごとに裏返って落ちていたのだそうです。すごい観察眼だなと感心してしまいました。

 その裏返った葉に水が溜まって、地の中で腐葉土に帰していくのです。それを吸収して木は成長し、枝を広げて葉をつけ、実のなる木でしたら、美味しい果実を実らせるのです。この自然のサイクルの不可思議さに、人に知恵を超えた、神の知恵と優しさが溢れています。

(イラストACによる「カエデの枯葉」です)

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