「典型的」という言葉があります。goo辞書には、「<形動>その類の特徴をよく表しているさま」とあります。例えば、『彼は、典型的な好青年だ!』とか言ったりします。ここに貼り付けました写真を見てください。これこそ、「アメリカの典型的な中流家庭」と言ってよいでしょう。綺麗に食堂が掃除され、調度品も、それほど華美ではなく、テーブルクロスが敷かれ、その上には、ターキー(七面鳥)でしょうか、調理された肉、ジャガイモ、豆、果物などが置かれ、ナイフとフォークとスプーンが、行儀良く並んでいます。合理的で清潔感があふれているのを感じます。きっと「サンクスギビング・デイ」の食卓なのでしょうか(七面鳥の丸焼きがあるからです)。
テーブルを囲んでいる、お父さんは背広にネクタイ、お母さんもブラウス、三人の子どもたちもきちんとした身なりです。アメリカ文化のジーンズではないのです。何よりも素晴らしいのは、家族が「感謝」をしていることです。家族5人が、健康であること、日毎の食べ物や飲み物が備えられていること、平和な国で生活していることなどへの「感謝」がなされているのです。お父さんとお母さんに倣って、3人の子どもたちが「従順」に、共に感謝をしています。
こういった家庭で育った子どもたちが、「典型的なアメリカ市民」となっていくのでしょう。 窓際の棚の上にあるのは、「デザート」でしょうか。この「感謝」の後に、一日のことを語り合いながら、美味しく食べるのでしょう。幼稚園に行っているくらいの年齢でしょうか、『ねえ、パパ・・・』と言い合っては、お父さんとの会話を取りっこでもするのでしょうか。『そうだよね、ママ!』と同意を求めるのでしょう。きっと、私の恩師が育ったアメリカの片田舎の家庭が、こんな雰囲気だったのだろうと思わされるのです。今でも、このような感じの家庭が、アメリカにはあるのでしょう。
この<平和>が、世界中の家庭に訪れることを願う、2014年の年の瀬であります。
(写真は”ナショナル・ジオグラフィック”によります)