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この地球を、「不動の大地」、「盤石の基盤」と言われてきました。それで、しっかりと大地を踏みしめて、揺るぐことなく生きるように励まされて、私は両足をしっかりと、この大地の上に置いて、これまで生きて来ました。でも時々、この大地は揺らいでいたのです。中国にいた時、台湾の地震が起きた時に、私は八階ほどの知人の家で食事をいただいていた時でした。珍しく大きく揺れ、立ち上がるほどだったのです。滞華13年間で、たった一度だけの揺らぎでした。
ところが、私の生まれ育った国は、「地震・雷・火事・親爺」ですから、帰国以来、何度地震を経験して来たことでしょうか。先週のニュースでは、日向灘の海底を震源とする、震度5強の地震が、九州や四国にあったと伝えていました。盤石だと言われ、そう信じてきた、この地球は大丈夫なのでしょうか。
この球形の地球が、宇宙空間に浮いていること、しかも地球にはマグマが内蔵され、その活動が、噴火や爆発をさせています。時々、入浴に出かける「栃木温泉」は、『地下1000mまで掘削』して湧き出した源泉だと、表示されている温泉ですから、地下水を温める熱源が、地球内部にあると言う証拠です。また、南太平洋のトンガで、海底爆発があって、その爆発が津波を起こし、日本列島にも及んだと、先頃は伝えています。
そればかりではなく、大気が汚れ、宇宙空間に打ち上げた宇宙船や、その機材の多くがゴミになって浮遊していますし、いつ降ってくるかわからない時代に、私たちの地球は囲まれています。そればかりではなく、星屑が地球に落ちる可能性だって大きそうです。地は揺れ、星は落下してくる、地球は、確かに安全性を失いつつあるのかも知れません。
神の創造による世界は、初め、『それは非常に良かった。(創世記1章31節)』、『こうして、天と地とそのすべての万象が完成された。(創世記2章1節)』とあります。完成された、美しい世界が、今や均衡を崩し、問題を生じさせたのが、人の果てしない、飽くことのない欲望によったのだと、科学者は結論づけています。そう「罪」の結果なのだと、聖書は言うのです。預言者は次のように言っています。
『山々は主の前に揺れ動き、丘々は溶け去る。大地は御前でくつがえり、世界とこれに住むすべての者もくつがえる。 (ナホム1章5節)』
大地は、宇宙は、叫び声を上げています。だ地球を覆う大気圏も大気圏外も、まさか車の排気ガスで汚れようとは、フォードも豊田佐吉も思いもしなかったことでしょう。ここを生活の場としている人々は、恐れと不安で、心が満たされています。地球は、その機能や役割を回復させることができるのでしょうか。天気の冬の夕暮れ時の南に140kmある「富士山」が眺められます。『鳴動して、爆発があるのだろうか?』と、時々思うのです。今朝の富士は雲の中です。まさに浮動の地球です。
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