射干

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 この写真の花は、「シャガ」と呼ばれ、「里山を歩こう」から配信いただいた写真です。あやめ科の花で、「射干」と漢字表記します。原産は中国だそうで、広島の灰ケ峰の山麓に咲いていると知らせてくださっています。

 こんなに素晴らしく花開くのに、驚かされ、《創造の美》に感動させられっぱなしです。花に目覚めた私は、多種多様の花に圧倒させられ、ホームセンターに行きますと、まず、店外の花や苗のコーナーで時間を潰してしまいます。

 『もっと広い庭のある家に住みたい!』と思うことしきりです。狭いベランダには、何種類もの花が開き始めています。ペチュニアが綺麗に咲き、ルピナスは二期目の花が育っています。キキョウも、もうすぐ開花になるでしょうか。

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入笠山の思い出と鈴蘭と

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 JR 中央本線の富士見駅からも行けますが、家内を誘って登った山がありました。それが標高1995mの「入笠山(にゅうがさやま)」だったのです。その時は、車で行きましたが、12月の初めの頃でした。前日には雨でしたが、全く気にしないで、登山者用の駐車場に、車を停めて登ったのです。高くなるにつれて、登山道に、うっすらと雪が積もっていたのです。前日の雨は、そこでは雪だったのに、注意しなかったのです。

 山上の景色が実に綺麗なので、人気の山なのですが、駐車場は、なんとガラガラだったのです。360度見渡せる山に連れて行きたい思いで、登山情報を調べずに登ってしまったのです。だんだん積雪量が多くなっていくのです。お土産屋の軒の下で、お弁当で腹ごしらえをしてから、頂上行きを断念して、林道に出ました。そうしましたら、けっこうな積雪があって、動物の足圧が見られ、『ヤバイ!』と思ったのです。

 蟹に手を引くのですが、何度も滑って点灯してしまいました。雪の積もったら林道を下りても下りても、駐車場に着かないのです。『初老の夫婦、入笠山で遭難!』と言うニュースが思いにやって来るほどでした。

 登山道を引き返した方がよかったのに、それをしなかったのを悔やみながら、雪に難儀したのでしょう、また私が滑って転ぶのを何度も見て、家内は黙り込んでしまったのです。風は冷たく、靴も濡れていました。必死に、祈りながらの下山、やっと駐車場が見えた時の安堵感は、忘れられません。知人に連絡しようとしましたが。携帯電話は繋がりませんでした。

 あんなに恐怖心に駆られたことはありませんでした。山を軽く見たわけではないのですが、状況判断を怠ったわけです。あれ以来、決して無理をしなくなりました。それ以来、低山専門に変えて、今は、蕎麦屋通いの大平山、標高314mで、昨年でしょうか、熊の出没のニュースを聞いた頃から、歩きでは近づかずにしているのです。

 どうして、入笠山を思い出したかと言いますと、何を植えたか忘れていた、ベランダの隅の鉢から芽が出てきて、この写真のように、「鈴蘭」の花が咲き出したからです。この入笠山には花畑があって、鈴蘭が綺麗だったのを思い出し、危うく遭難しかけたことを思い出したわけです。

 健気で、清楚で、可愛い花ですね。若い頃に、白樺湖に行った時にも、この花が綺麗に咲いていたのに、ここ四階のベランダで咲き始めて、なんとも心落ち着かせられているところです。昨日、満開がちょっと過ぎでしたが、大好きな思川桜を見せに連れ出していただいて、それを外に見て、昨日は内に鈴蘭の開花、なんとも言えない春気分の連続です。
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