五月雨をあつめての季節

 

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 「風薫る五月」、もともとは、百花繚乱の花々を咲かせる季節に、まるで「花の香り」を喜び運ぶ風のことを言ったのだそうです。5月になって、今度は、花に代わって、木々には青葉や若葉が出てきていて、大平山の山肌の木々も、巴波公園の植木も、家々の庭の木も、あの桜を散らしていく葉桜の葉の様に、若い薄緑の葉の緑色が萌え出てきています。新しい香りを立たせる様に、風が葉を通り抜けていいます。

 もう、風は、初夏の青々とした緑の間を、吹き抜けて、花から葉に、そしてますます葉の緑の色を濃くしていくのです。心躍る季節になりました。巴波川の流れの騎士に渡した鯉幟は、同じその風にゆすられ、空高く泳ぐかの様です。

 田圃では、もう「早苗」の田植えが始められた所もあり、これからの季節を「早月」、「早苗月」と呼びます。躑躅(つつじ)の花の季節でもあるのですから、「皐月」とも書き表されてきているのだそうです。近くの薬屋チェーンの店の脇に、このツツジがきれいに咲いているのが観られます。

  今月は、「さみだれづき(五月雨月)」の別名のある月です。
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 五月雨をあつめて 早し 最上川

 5月ごろに、最上川に至った芭蕉が詠んだ、有名な俳句です。水量の少なかった川に、この月に降る雨が、川を増水させていく光景を、そう詠んだ芭蕉は、驚くほどの感性と鑑賞力を持っていた人だとわかります。

 いつか奥州の名川、最上川に、足をつけてみたい思いがあります。バビロンにも、ケバル川があり、預言者エゼキエルは、その流れの辺(ほと)りで、主なる神さまの声を聞きました。捕囚の民の子が、預言者に召されていく場面なのです。巴波川の流れの辺りに住み続けていて、エゼキエルへの召命の場面を思うことが、時々あります。

 今日は晴れの予報が出ています。忙しいい一日になるのでしょうか。家内の愛する朝顔のタネが芽を出し、移し替えする頃となっています。真夏の火を遮る花と葉は、もう何年も何年も続けている、春から夏へのわが家の風物詩です。

(ウイキペディアの最上川の様子です)

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