雷様に夏花

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 昨夜半に「雷様(らいさま)」が大荒れしていたのですが、嵐の前に撮った、隣家の庭に咲いた花、薔薇の一種でしょうか、栃木県(茨城も福島も)では、雷が多く、これに「様」を付けて、「らいさま」と呼びます。

 『熱い夏の日。急に空が暗くなって、冷たい風が吹いてきたら、どこからともなくゴロゴロゴロゴロ。「ほら。らいさまがくっから、へそ隠せ」ってばあちゃんの言葉を合図に、ゴロゴロゴロピカーンって登場するんだ。そう、おいらの名前は「雷様(らいさま)」さ。かみなりさまじゃないよ、らいさま。ここいらではそう呼ばれてるんだ。
 
 栃木県は、日本でも有数の雷の多い県。雷銀座なんて呼ばれることもあるんだ。宇都宮市の年間の雷日数は、関東で第1位。夏季に限ると、全国第1位の多さなんだ。その理由は地形にあると言われていて、北部に2,000m級の山岳があって、南東方向に山の斜面が開いているから、日射を強く受ける。そして夏季は南よりの風が吹きやすいから、強い上昇気流がおこっておいらが発生するのさ。
 
 昔からとっても身近な存在だったからこそ、らいさまなんて愛称で呼ばれていたのさ。かみなりさまより、ちょっとかわいくて、かっこいいだろ?そうそう。もしおいらが鳴ったら、へそを隠すように頭を低くして、安全な建物にすぐ避難するんだぜ。そういう意味で、ばあちゃんたちは「へそ隠せ」って言ってたんだ。ばあちゃんの知恵ってすごいだろ。おいらが来たら、ちゃんとへそ隠して逃げるんだぞ!

 宇都宮市は、「雷都(らいと)」と雷を愛称に取り込み、地元産のお菓子の名前などに使用している。(「栃木の百様」から)』

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 轟く雷鳴、煌めく雷光、車軸を流すようなな雷雨、大陸の雷を思い出し、〈雷好き〉のわたしは、ここ栃木に住んで満足なのです。それにしても、実に gorgeous な咲っぷりなのです。花のいのちも、人のいのちも、『短くて!』ですが、咲いても咲かなくても、先っぷりが良くても悪くても、短い一生、精一杯生きたいものです。
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