わが家のテラスの左方向に高層アパートがあり、その間に一つの山の頂が見えます。この町の人が散歩コースにしていて、『一緒に登りませんか!』と誘われながら、一度も登ったことのない山です。以前、山の麓まで自転車で行ったことがありますが、まだ、私には未踏峰の山です。
台湾の方で、『ケンちゃん!』と家内と密かに呼んでいる日本料理店の店長が、誘ってくれているのです。この方は、日本語が流暢で、ときどき誕生日や記念日などのイヴェントでいくのですが。行くたびに、いろいろと資料を持ってきて、彼のヴィジョンを熱く語ってくれるのです。『桜の苗を植えたけど、根付かなかったんです』、『今度、いっしょにうえにいきましょう!』とか言ってくれます。去年の7月末、あっそうです今日は、引越し記念日になります。引っ越してから疎遠になってしまったのですが、今週、家内の誕生日ですので、ここで食事をしようと、今考えています。
私の周りの中国のみなさんは親日家で、というよりも、親日家のみなさんが、側によってこられるといったほうがいいのでしょうか。どちらにしろ、庶民の対日感情は極めて良好だと思います。今、ロンドンでオリンピックが行われていますが、そのニュースによりますと、中国の応援団が、対スペインとのサッカーの試合で、応援してくれたと報じていました。自国の参加が叶えられ中sったのですが、旅費や食博費を払って、ロンドにやってきて、日本を応援してくれているのです。もちろん、他の競技の自国応援があるのでしょうけど。抗日、反日だと叫ばれながらも、アジア圏の隣国同士、一衣帯水の関係にある両国には、同じ血の流れた人によって、それぞれの国が構成されているのです。だからでしょうか、日本の活躍に期待し、応援してくれているのです。
こういったニュースを聞きますと、すべての両国の間に横たわっている課題は、平和裡に解決されていくのではないかと思えて仕方がないのです。暮れなずむ夏の空に浮かぶ雲が、夕陽を受けています。台湾の近くに台風が襲来しているそうで、いつもに比べて、この二日ほど、酷暑が一休みしているように感じられます。そして涼風が、窓から入り込んで、快適な夕べを迎えています。今、北京時間19時、空がだんだんと暗くなってきています。うっすらと、山影も見ることができます。今日の一日の恵みに感謝して。
(写真は、ロンドンオリンピックで、対スペイン戦に勝利した日本チームを応援する中国人フアンです)