黄金色の絆で

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 『我また身をめぐらして日の下を觀るに 迅速者走ることに勝にあらず強者戰爭に勝にあらず 智慧者食物を獲にあらず 明哲人財貨を得にあらず 知識人恩顧を得にあらず 凡て人に臨むところの事は時ある者偶然なる者なり 。(伝道者の書9:11)』

 「ことの良し悪し」を決められるのは、神さまでいらっしゃるので、聖書に記される出来事に、正邪の軍配を振ることは、私にはできません。ありままの「事実」として読むべきなのです。

 聖書に出てきますラケルの故事から、イスラエル人は、「ベツレヘム近郊のラケル墓所には今も参拝者が巻いた赤い糸が多数見られる。また仏教国の中には、右手首に赤い糸をお守りとして巻くところ(日本)もある。」と、今でも言うのです。

 このラケルは、イスラエルに族長の一人、ヤコブの夫人でした。このヤコブは、アブラハムの孫、イサクの子で、適齢になった時に、父ヤコブの妻ラケルの実家に出かけるのです。そこで叔父ラバンの羊を飼い、羊たちを巧みに飼い、7年間懸命に働き、ラバンの娘ラケルを妻に願い出るのです。

 婚礼の夜、彼の床にいたのは、姉のレアだったのです。叔父によると、この地方では、姉をさておいて妹を先に嫁にやる風習はないので、姉を与えたと言って騙されたです。もし妹も欲しければ、もう7年間働くように言われ、懸命に働いて、ラケルも妻として迎えるのです。

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 そこから、ヤコブの嫁たちと彼女たちの女奴隷たちによる、複雑な相克劇が繰り広げられます。姉のレアには子が産まれますが、ラケルには子ができません。それで、ラケルは女奴隷によって子を得ようと画策します。それでレアも子を産み、産み終わると、女奴隷によってヤコブに子を与えます。石女(うまずめ)のラケルには、ななかな子ができませんでしたが、やっと与えられるのが、ヨセフでした。兄たちの妬みを買って、奴隷に売られて、エジプトの奴隷となった彼が、パラオの次の立場に昇進して、ヤコブ一族を、世界的な飢饉の中で、エジプトの豊かな食糧で救うのです。

 そのヨセフの母ラケルは、もう一人の子、ベニヤミンを難産の末に産みます。ところが産後、間もなくラケルは亡くなり、エフラタに向かう道の傍らに葬られるのです。それがラケルの一生でした。その墓は、イスラエル人にとっては、意味深いものがあって、その巻いた赤い糸を供える風習が残っていたのです。

 人と人との出逢い、そして別離にも、神秘的なことがあることから、〈運命の糸〉があると言う考え方が、多くの国にあります。日本では「右手の小指」に赤い糸をつける風習が残っていると言われています。

 中国にも、こんな話が残されています。

 「唐代の李复言(りふげん)の小説『続妖怪記』(旧名『続玄記』)に登場する有名な唐代の伝説である。 魏國が若い頃、ある夜、松城の宿屋で月明かりの下に座って一冊の本(鴛鴦譜)を見ている老人に出会った。 魏國がその本について尋ねると、老人は、それはオシドリの本で、世界中の人々の結婚の本だと答えた。 老人はまた、遠くに見える野菜売りの姥の娘、今はまだ3歳だが、14年後の妻だと言った。 ウェイグーは若く卑しい彼女を嫌い、刺し殺すために人を遣わした。 十数年後、彼は結婚し、妻が、あの少女で、眉に傷があることを知った。 このことを知った松城の県判事は、この宿を「定婚店」と名づけた。 赤い糸を持つ老人は、以後「月下の老人」と呼ばれるようになった。(中国の百度のサイトの「定婚店」からのp翻訳)」

 ところが、聖書は、『・・・すべての人が時と機会に出会う。』と言います。人と人、男と女、親と子、人と機会などを出会わせるのは、神さまであって、決して運命などではありません。思い返してみますと、父と母、3人の兄弟、妻子、親族、教師、級友、上司や同僚、主にある兄弟姉妹、隣人、多くの人との出会いは、神の必然であって、いつも驚かされています。

 昨日は、次兄と義姉を、何年ぶりかで訪ねました。栃木から東武日光線で栗橋駅、そこから、湘南線で新宿駅、そこから京王線で分倍河原、そこから南武線の乗り換えてでした。京王デパートでお弁当と T ops  のチョコレートケーキを買っての見舞いだったのです。体調不良と知って、家内の勧めもあっての訪問だったのです。兄宅でお昼をし、デザートでケーキを食べ、談笑して辞しました。帰りは南武線で溝口駅、そこから東急田園都市線で南栗橋で降り、そこから東武日光線で帰って来ました。

 兄たちと弟、これも神さまが与えてくださった肉の出会いです。八十前後に差し掛かりながらも、一緒に育った兄弟は、実に良いものです。家内のお見舞いカードに押し花、この春先から干して作った自家製の干し椎茸も持参しました。これもまた、神さまがくださった素晴らしい、黄金色の《絆》なのです。

(ウイキペディアのメタリックの黄金色、ラケルの墓です)

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