正々堂々

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「正々堂々」、「正攻法」、"スポーツマン・シップ"という言葉があります。日頃、切磋琢磨、厳しい練習を積み重ねて、試合や勝負に臨み、競い合うスポーツでは、強い相手には譽れを献上し、途上の人には激励を、美技には賞賛を与え合う美風が残っています。勝者は奢らず、敗者は次の機会に向けて、さらなる練磨を積むのです。

汚い手や禁じ手を使うと軽蔑されるのです。私の二人の兄と弟と私は、野球を愛した父に倣って、学生時代はスポーツに励んでいました。誰もオリンピックにいけませんし、トップ選手にはなれなかったのですが、みんなスポーツを愛して楽しんだのです。

ここに掲げた写真は、関西学院大学と日本大学のアメリカンフットボールの試合の一場面を撮ったものです。QBの選手に、背後からタックルしている瞬間をとらえたものです。プレーが終わっている選手へのタックルが、物議を醸しています。選手を潰すために、こう言ったプレーを、監督がする様に指示していたそうです。

この様なプレーをして、勝たなければならないのでしょうか。よく野球に、"ビーンボール"があります。たとえお金が絡む"プロ"であっても、これは禁じ手です。また相撲にも"張り手"がありますが、上位の相撲取りがとる戦法ではありません。

関西学院大学のQBは負傷し、全治三週間ほどの怪我だったそうで、選手生命を奪われかねない様な危険性があったのです。それが戦法の一つであったとしたら、この監督には、スポーツを指揮する資格はありません。その指揮に従う選手も言語道断です。アマチュアの世界にも、お金や名誉が動機付けになってきているのでしょうか。

相手の好プレーに、拍手が送れて、"スタンディングオベーション"までする様な心意気で競技に臨んで欲しいものです。何時でしたか、女子サッカーで、負けたチームのキャプテンが、グランド上で落ち込んでいたとき、その選手の肩に手を回して、日本チームのキャプテンが慰め、善戦を讃えている写真を見た事がありました。

そんな試合をして欲しいものです。私の上の兄も、このアメリカンフットボールをしていて、ある年の大学選手権の勝利校のスタメンでした。体は大きくなかったのですが、足が早くて好い選手でした。この兄は、父の誇りだったのを思い出します。"フェアープレイ"を、後輩たちに見せていただきたいのです。

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