星屑を拾うようにして

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 私たちの住んでいる栃木県の県都、宇都宮市は、粋な呼び名で「ジャズの街」なのだそうです。サキソフォン奏者の渡辺貞夫の出身地で、そうアピールして街興しをしているようです。

 娘がジャズにアレンジした Praise and Worship の曲を、先日送信してくれました。これでコーヒーがあったら最高なのですが。それで昔よく聞き、日本人のJazz fan が大好きな曲を思い出しました。” Stardust ” で、この英語も、日本語の「星屑」も、ことばの響きが、とてもいいですね。

Stardust

And now the purple dusk of twilight time
Steals across the meadows of my heart
High up in the sky the little stars climb
Always reminding me that we’re apart

You wander down the lane and far away
Leaving me a song that will not die
Love is now the stardust of yesterday
The music of the years gone by

Sometimes I wonder why I spend
The lonely night dreaming of a song
The melody haunts my reverie
And I am once again with you
When our love was new
And each kiss an inspiration
But that was long ago
Now my consolation
Is in the stardust of a song

Beside a garden wall
When stars are bright

You are in my arms
The nightingale tells his fairy tale
of paradise where roses grew
Though I dream in vain
In my heart it will remain
My stardust melody
The memory of love’s refrain

そして今、たそがれ時の紫の夕闇が
私の心の草原を覆い尽くす
空の高みに小さな星たちが登り
いつも離れている私たちを思い出させる

あなたはあの道を行き遠く離れてしまった
私に消えることない歌を残して
恋は今、星屑は昨日のもの
過ぎ去りし年月の音楽

時々何故か過してしまうのは
あの歌を夢見る孤独な夜
そのメロディーが空想に悩ませる
あなたともう一度いること
私たちの恋が芽生えたころ
キスにはいつもときめきがあった
しかしそれは遠い昔のこと
今私を慰めるのは
あの歌の星屑の中にあること

ガーデンウォールの傍らで
星が輝くころ
あなたは私の腕の中
ナイチンゲールは
バラが花咲く楽園のおとぎ話を語る
けれど見果てぬ夢
私の心に蘇るのは
私の星屑のメロディー
沸き出でる恋の思い出

 原曲は、1927年に発表されていて、Nat king Cole の持ち歌の一つでした。日本では、ザ・ピーナッツが、196164日から1972101日に第1期の日本テレビの「シャボン玉ホリデー」の番組のエンディングで歌っていました。実に懐かしい曲で、青年期の素敵な思い出なのです。

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 『私たちの間でキリストのためになされている良い行いを、すべて知ることによって、あなたの信仰の交わりが生き生きとしたものとなりますように。(ピレモン1:6)』

 春と秋に、二泊三日ほどの schedule で、「打ち合わせ会」が開かれ、誘われて、何年も続けて参加しました。日頃、牧会に従事して忙しい身でしたが、テニスラケットとシューズを持って、八ヶ岳に、みなさんが集まったのです。テニスばかりか、温泉に入ったり、ドライブしたり、ソフトクリームを食べて、話をし、一緒に寝泊まりをしたのです。

 名だたるみなさんでしたが、身に付けたタイトルや業績や誇りを、家に置いて集っておいででした。誘われて仲間入りした私が、一番年下でした。同じ主の業に仕えている人たちの親睦の交わりで、みなさんは謙遜でした。東北出身の方、お兄さんも牧師の弟さん、有名大学を中退して献身された方がおいででしたが、すでに召されておいでなのです。

 心地よい疲れを覚え、励まされて、自分の任地に帰って来て、まさに英気を養われた経験は、何にも変え難いものでした。留守を守ってくれた家内がいて、その故のひと時でした。今では、ラケットもお飾りになって蔵入りしてしまいました。でも貴重な思い出は、いつまでもあり続けるのでしょう。

 そんなことを考えていましたら、八ヶ岳の夜空に瞬いていた星々、星屑の光景を思い出し、星屑を拾うような思い出で、ナットキング・コールの歌声が聞こえてきたのです。

(次男が撮影した「星空」、ウイキペディアの「テニスボール」です)

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