数年前、こちらに出向されて会社経営に当たっておいでの方のご夫人から、「電気餅つき機」を頂きました。昨年末も、餅をつく予定でしたが、叶いませんでした。日本人って、お祝い事のある時には、餅をついたり、おこわを炊いたりするのですが、「もち米」には、いつも食べているお米とは違った役割がある様です。
こちらでは、「糯米nuomi(日本語表記で〈糯〉とも書く様です)」と言います。こちらでは、お米にもち米を混ぜて、野菜などを入れた炊き込みご飯が食べられます。でも、世は「正月」、昭和人の私は、《角餅》を炭火のコンロにのせた網の上で、焼き目のついたのを、お雑煮でも、のり巻き餅でも、黄粉餅でも、また母が作ってくれた〈砂糖じょうゆ〉のお餅が食べたくなってしまいました。
東アジアの米所の国々では、この「餅」を食べる習慣があります。“ウイキペディア”に、『中華文明圏において、「餅(ピン)」は主に小麦粉から作る麺などの粉料理(麺餅(中国語版))全般を指し、焼餅・湯餅(饂飩・雲呑・餃子の原型)・蒸餅(焼売・饅頭の原型)・油餅などに分類され[2]、小麦以外のヒエ、アワ、コメなどの粉から作るものは「餌(アル)」と呼んで区別があった。「餌」を蒸した「餻(カオ)」、小さいものを「円(ユワン)」、他の食材を包んだ「団(トワン)」、日本で知られる飯粒を搗いたいわゆる餅は「餈(ツー)」と呼んだという[3]。日本ではこの「餈」に相当するものが他の食材と合わせて多様な「餅」に発展した。朝鮮でも「떡(トック)」といい、東アジア圏では現在も節会や縁起、祝賀行事など特別な節目に饗されることが多い。』とあります。
確かに、この華南の街では、米粉で作った物を「饼bing」と呼んでいます。お雑煮の様にして食べるのは、日本特有の食習慣なのでしょう。普段、リヤカーにコンロを乗せ、そこで練炭火で、小麦粉に小刻みにした長ネギを混ぜて焼き上げた物を、「葱饼conbing」と呼んだりしています。本場の天津で食べたのも、小麦粉製でした。
若い頃に、二、三度、その「餅つき」をしたことがありました。つき手と、蒸したもち米に水をやってこねる人と、呼吸を合わせるのが難しかったのです。東京の郊外の農家で、餅つきをした時、つきたての餅を、大根おろしで食べたのですが、美味しかった!
角餅を切った恥の部分を、小さめに切って、干したのを、父が油で揚げて食べさせてくれました。家内が帰って来たら、餅つき機で、お餅を作ってみましょう。〈大根おろしまぶし〉がいいかな。そんなことを書いていたら、食生活で、《砂糖ダメ》と《小麦粉ダメ》と、長女が、FaceTimeで言ってきました。どうしよう?
.