加油!


 こちらの街中を走っていますと、えーと、「走る」といいますのは、自家用車ではなく、最近は、「自転車」で走っています。ただ道路事情が、まだ整備途上で凸凹が多くて、『ガタン、ゴトン、ストン!』といった状態で、お尻に衝撃が伝わってきます。普段は、バスに乗るか、歩くかで過ごしていますが、ときどき、『車があったらなー!』と思うことがあります。とくに、雨の多い季節には、そう思うこと仕切りです。先月帰国しました折に、高知を訪問したのですが、5年ぶりに、空港でレンタカーを借りて運転しました。もちろん、これまで日本に帰国した折に、義妹に要請されて運転したこともありましたし、南にある泉州の街に友人を訪ねましたときに、市のスポーツセンターの中で、『加藤さん、運転してみてください』と、中国の東北の出身の方に勧められて運転したことがあります。そのときは五年ぶりにハンドルを握ったのですが、長年運転してきた《勘の原理》というのは、すぐに戻ってくるものなのでしょうか、昨日今日とった彼らとはやはり違うんだと、ちょっとちょっと自信回復のときでした。

 ところで、最初の免許証は、義兄が旅行に誘ってくれてグアム島で取得したのです。家内の両親がいて、そこを訪問したのです。その滞在中にグアム政府の試験に合格することができました。ペーパーテストは、3回目で、やっとパスしたのですが、2回落ちて、もう諦めようと思っていましたら、義姉の主人が、激励してくれ3回目を挑戦することになった経緯があります。実地試験の時には、当時そこに滞在していた義父が同乗してくれて励ましてくれました。懐かしい親族の《愛と激励の原理》を思い出します。その免許証は、すでに失効してしまいましたが、まだ手元に残っています。

 話を戻しましょう、横道にそれてしまったようです。華南の街を走っていますと、道路際に「加油站」という箇所があります。『油を加える』のですから、ガソリンスタンドのことです。車のない私にとっては用のないところですが、ここからノンストップで飛び出してくる車には驚かされて、たびたび『ヒヤッ!』とされてしまいます。これまでの中国生活の中で、ただ1つ注文を言わせてもらうなら、交差点で、本線に横道から入ってくる箇所で、横断歩道で人が渡っているところで、ぜひ車は《一時停止》をして欲しいことなのです。我が物顔で出てくる車に平気になれるには大変な時間がかかっております。実は、まだまだ慣れていないのが実情です。こちらにも、日本と同じように「道路交通法」という法律があり、道路上の通常のサインも国際基準に従っているのですが、どうも《早い者勝ちの原理》が、横行しているからなのでしょう。スーパーで野菜や果物を買いますと、ほとんどが計量するのです。それで並んで待っているのですが、ここではだいたい、どこでも《横入りの原理》が働いているのです。30センチの隙間があれば、もう諦めねばなりません。それでも最近は、『排队!(パイ・ヅイ)』という声が年配者からかかっています。『並びなさい!』との意味です。

 あ、また横道にそれましたね。お話ししたいことが沢山あるからなのでしょうか。この「 加油站」の「加油」には、もう1つの意味がありまして、『加油!加油!』というのは、『ガンバレ!頑張れ!』という応援の言葉なのです。今回、日本の未曽有の国難に際しまして、諸外国から、この『ガンバレ!』コールが上がっています。このブログで、大分紹介しましたが。今や、東北愛震災の被害は、東北だけではなく、日本全体、いえアジア全体、更には世界大の問題・課題になってきています。問題の厳粛性から、日本人特有の《事なかれの原理》、《穏便の原理》が働いて、事実を公表しないで隠蔽していること、それが2ヶ月たって、隠されていることがもう黙っていられなくなって露になっているのです。1つだけ注文があります。「委員会」を乱立しているのですが、責任のありかを分散してバラバラにしてしまって、更にまとまらなくなってしまっているので、やめられたほうがよいと思うのですが。

 何だか民主党の一年議員に、原子力を学んだ方がいるのに、ネームバリューがないからでしょうか、政治的な実績評価がないからでしょうか、何かの問題で有名になった議員が責任者に選任されているのも首をかしげざるを得ません。何か、本道から逸れる、《縄張りの原理》に汲々としている政府に苦言をひと言。《国民優先の原理》、《弱者保護の原理》の上に立っていただきたいものです。言いたいことを、とうとう言ってしまいました。これって《表現の自由の原理》なのでしょうね。もうひと言、『加油!日本!』

(写真は、韓国版「ガンバレ日本」です)