重責

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明治維新に、貢献した人として、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允の三人を「維新の三傑」と言われています。ところが西郷隆盛は、維新政府の要職に就くのを断り、鹿児島に下野(げや/戻ってしまう)していまいます。そして「西南の役」で自害してしまうのです。大久保利通は、暗殺されて果てます。そして、木戸孝允は病没します。

 そんな中、明治維新政府が、総理大臣を指名したのが、伊藤博文でした。1885年(明治18年)12月に、44歳2ヶ月で総理大臣に就任しています。指名の経緯は、イギリスに留学経験があって、「赤電報/外国電報」が読める人」、すなわち英語が話せる人が、この職に就くべきとの井上馨の推挙があって決まっています。

 この伊藤博文は、農民の子で、足軽の伊藤家の養子になって、下級武士の身分を手に入れたので、反対もありましたが、本命を目した適任者が、次々と亡くなっていて、他に人材が見当たらなかったからだと、歴史は伝えます。きっと高杉晋作とか坂本龍馬とか生きていれば有力候補だったかも知れません。

 アメリカ合衆国では、“ フロンティア・スピリット” で有名なJ.F.ケネディが、第35代大統領に、43歳で就任しています。こちらはアイルランド移民の子で、一代で財をなした父を持っていました。伊藤博文は、身分が低かったので、松下村塾では、外で立って聴講していたそうですが、ケネディは、ハーバードの名門の出でした。ただし正規入学が怪しいと言われています。.
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 今や、わが国の総理大臣は65歳、ロシアのプーチン大統領は67歳、アメリカのトランプ大統領は74歳で、今秋行われる大統領選に出馬をする、民主党のバイデン候補は、今年の誕生日で78歳で、みなさん高齢です。呂律がはっきりしなかったり、足元が怪しくなりそうな年齢には、一国の命運を左右する重責は、担い切れなさそうです。

 確か、ナポレオンは、33歳で、フランスのトップについているのではないでしょうか。ですから若くて、愛や義や公正に溢れた方が、重い責任をとるべきです。年を重ねた指導者は、もう後進に道を委ねて、勇退し、熟練者として助言するのが潔いのではないでしょうか。さて、《潔い器》は、どなたでしょうか。

(山口県萩市にある「松下村塾」の刊行記念館、鹿児島の錦江湾です)

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