長閑

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空から降ってくるのは、普通ですと、雨や雪、ほとんどないのですが、季節によっては雹(ひょう)などがあります。先頃、上海の街で、時々、豆腐や墨汁などが降っているとのニュースを読んだばかりです。そうです、空からではなく、屋上階の窓から捨てられた物なのです。

私たちが住んでいた華南の街の師範大学の教員住宅の建物で、『ボタン!』と音がしたので窓から見ると、ゴミの入ったプラスチックの袋が、見事に破れて、残飯が飛び、建物の間の通路上に散っていました。最近入居された上階の人の仕業でした。それまで、そんなことはなかったからです。

そこから移り住んだ、その街で、二番目によく管理されていると、高く評価された小区の中の一棟の二階に住んでいた時、時々、窓の外で、便や尿の臭いがするのです。なんだろうと思って、植え込みを見ますと、〈あのペーパー〉が引っかかっているのです(ごめんなさい尾籠な話です)。

中国では、シェアーハウスの様に、一軒の家に、複数の世帯で、多人数で住む場合が多くあるのです。天津で住み始めた時、一軒家に、8人の社会人が住んでいました。家賃を分け合って住んで経費を節約するためなのです。それで問題は、トイレの数です。間に合わない時に、何らかの方法で用足しして、処分に困って窓から遺棄するのです。

まさに異臭は、それが原因でした。幸いなことに、管理事務所に言う前に止みましたが、私は、その非常識にフンガイしたのです。常識は文化が決めるので、現実を認める以外に、違った文化圏で生きられないことになります。それでも中国で日常茶飯事の問題を規制する動きが、最近になって出てきているそうで、法整備がなされ始めています。住む街は、亜熱帯気候地帯でしたから、夕立や雷雨の激しい雨が洗い流してくれるのは感謝でした。

実は、ロンドンでも、パリでも同じ問題が、前近代にはあったそうです。上階の窓から、道路の上に、なんでも捨てられていたそうです。そのことを思い出して、”サモアラン“ で、その街で生活していました。

今、6階建てのアパートの4階に住んでいますが、騒音も物捨ても放置も、まったくありません。気遣いをしながら、みなさんが生活されておいでです。この春、隣家に生まれたスズネちゃんの元気な泣き声だけが、時折聞こえてきます。今は、長閑(のどか)な日々であります。

(友人が送信してくれた「大平山」の山麓の紫陽花です)

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