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まだ行ったことがありませんが、秋田県仙北市に「乳頭温泉」と言う、「秘湯」があります。秋田藩の歴代藩主の佐竹氏が、この温泉で、湯治をしたと言われているように、長い歴史があります。
これは想像ですが、私の父は、秋田鉱業専門学校(現秋田大学鉱山学部)に学んだのですが、学業中に、級友と一緒に、この温泉に出かけたことがあったのではないかと思うのです。もちろん、温泉ブームなどない昭和初年のことですが、誘い誘われ湯治に出かけているのではないでしょうか。
日本人の入浴習慣は、世界を驚かせてきていますが、かく言う私も温泉が好きです。日本中の自治体が、掘削して温泉を掘り当てた時期がありましたが、新しくできた日帰り入浴施設に、一息つきたくて、よく出かけました。
ところが、こちらに参りましてから、滞在中の家の浴槽が大きいので、貧乏性なのか億劫性なのか、「独り風呂」になかなか入らない私を、子どもたちに見抜かれていて、背中を押されているのです。
下の息子が、先日、家で温泉を楽しめるようにと、「入浴剤」を買ってきてくれました。その中に、「乳頭温泉」と同じような白濁の湯に浸かれるようにと、気を使ってくれたのです。シャワーだけですませていたのですが、小原庄助気分で、「朝風呂」を、一昨日の朝、たいたのです。
もちろん、そのお風呂は、「乳頭温泉」でした。『ああ、いい湯だな!』の気分を満喫してしまいました。これで気分爽快の私は、同じ病院に、MRI検査に行く友人の車に同乗させていただいて、家内を見舞いに行ったのです。新しい点滴の管を付け替える日でした。
無事に終わるのを見届けて、帰宅したのです。こちらに広がる田園風景は、来た頃に比べ、ビール麦の緑が、色濃くなってきて、そろそろ稲作の準備や、野菜の栽培も始まるのでしょうか。レンゲが咲いたり、桜の芽が膨らんでき始めてきている3月の中旬です。
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