春の色と香りと味とを

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 巴波川の土手を散歩していましたら、菜の花に手を伸ばしてる方がおいででした。挨拶をすると、『白和えに美味しいんですよ!』と言われたのです。『では、私も!』と答えると、新芽をたおって三つ、四つ下さいました。『土手沿いには、避けた方がよろしいようで!』ということばに従って、帰り道の土手沿いに、倣ったようにして摘んだのです。

 家に持ち帰って、水洗いをして、ザルに上げておいたのを、ゆがいて、辛子醤油で、夕食の食卓に載せました。家内も『美味しい!』と言って、春の旬を食べていました。枝垂れ桜も染井吉野もタンポポも、春いっぱいの弥生三月も残すところ三日になりました。

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