遥かなる野に咲く桃花

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 共に礼拝を守った方からのメールに添付されていた、この春の「桃の花」の写真です。もうすでの桜の季節は終わって、桃の花の季節が、華南の地にはやってきているようです。「桃源郷(とうげんきょう)」とは、《陶淵明の「桃花源記」に描かれている桃林に囲まれた平和で豊かな別天地から》俗界を離れた別世界。仙境。理想。》だと、goo辞書にあります。

 山梨県の富士五湖地方から甲府盆地へ行く、山越の道路を通りますと、眼下に「桃色の絨毯」のような、濃いピンクの桃畑の景色が広がるのです。一面、勤勉な農夫が手入れした桃畑に花が溢れるのです。短い時にしか見られない光景で、圧倒されてしまったのです。

 それに比べ、この写真は、一本の枝に咲く桃の花なのですが、長く過ごした地に訪れた春の便りを、思い出させてくれるように知らせてくださったのです。5年ほど前に、梅林に連れて行っていただき、梅の香と花を楽しんだのを思い出します。帰りに、ご夫妻と息子さんと五人で、郷土料理のレストランに案内してくださって、〈花と団子派〉の私は、両方を楽しませていただいたのだのです。

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 春が来て、春に花々が咲くと、真冬の縛りの氷解の時の到来を告げるのですが、国と国、民族と民族、人と人の関係が解かれ、和む時が来るように願わずにいられません。昨日は、若い友人が、私たちを春の川辺に連れ出してくださいました。帰りに、「いちご大福」を買って、わが家でお茶の時を持ちました。美味しい春でもあります。

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