山歩きの備え

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 最近聞いたところによりますと、「銃砲刀剣不法所持」の疑いで送検された方が、無罪判決を受けました。この一件は、公園の駐車場で、車内にいた時、防犯警戒中の警察官2名に職務質問を受け、『危ないものがないか確認させてください。』とのことだったそうです。その時、後部座席に置いてあった透明ケースの中に「ノコギリ」と「鎌」とがあって、これが銃刀法違反と判断され、送検されてしまったのです。

 昨年、『大平山にイノシシが出ますよ!」と言われて、ナタを買ったのです。散歩に出かける時に、ザックの中に入れて出かけていたのですが、この話を聞いてから、ナタなんて銃砲刀剣の類の中に入ることになるので、携行するのはやめにしたのです。もちろんきちんとケースに入れ、布で包んであっても、所持違反になります。

 この方も、きちんと刃を、危険のないように包んで、二重にケースに入れていたのに違反だったわけです。近辺の山中で、熊が出たというニュースは、この四年の間に聞いたことがありませんので、大丈夫かとも思うのです。2年ほど前に、「呼び子」のついた wristband を買ってくれたので、熊に出会って、クマったら、左腕の呼子を拭く訓練だけはしてあるのです。

 また、行き倒れだってありそうなので、以前、首にかける「迷子札」も買ってあるのです。そろそろ、猪が出没しそうな雰囲気になって来ましたので、首掛けを注意してみましたら、この紐の間に、whistle がついているではありませんか。襲われても、まだ息があったら、撃退音を上げるか、どなたか助けを呼ぶために吹けるといいのですが。

 以前は、山道に入って、すぐに藪の中に入って、木の枝を探して、杖代わりにしていたのですが、今は、しっかりした折りたたみ式の杖も手に入れて、装備が整っているのです。散歩に出るときには、『「イノシシ鍋」ができるように、担いで帰って来るね!』と家内に言い、『行って帰ります!』と言って出るのですが、まだ鍋食材には出会っていません。

 イノシシがやって来たら、さっと身を翻して仕舞えば、猛進する習性だそうで、突っ走って茂みの中に、転がり込んでしまうでしょうから、大丈夫です。でも〈熊が出たら〉を想定して、冬に向かって散歩装束を整えようと思っているのです。熊と会ってしまったら、一番いいのは、『音を出せ!』と言われましたので、金盥(かなだらい)がいいのですが、かさばってしまうので携行できませんから躊躇しています。

 そう、〈cracker(紐を引くと大きな爆発音のする代物)〉が、よさそうです。でも、とっさに、ポケットから出して、あの細い糸を弾けるかが問題です。人は山を捨てて里に下りたのですから、山は人間の領域ではなく、彼らに優先権があるわけです。でも、あの爪で引っ掻かれたくないのです。まあ謙虚な思いで、彼らの領域に入らせてもらうと思っている晩秋、初冬の夕べです。.

 

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