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ちょうど100年前、1918〜1821年にかけて、世界中を巻き込んで、5億人もの感染者、1500〜5000万人もの死者を出した「スペイン風邪」は、今回の「新型コロナウイルス」と比べてみますと、現段階では、規模の大きさは比べられませんが、今後の展開では、余談を許しません。
『人の噂も七十五日!』と言われますが、100年前の大流行は、とっくに忘れてしまっていることに驚かされます。あの前後に起こった第一次世界大戦や関東大震災の影に隠れてしまったのでしょうか、日本でも、1918年10月に大流行が始まっています。その時は感染流行の波が三波あったのです。第1回の大流行が1918年10月から1919年3月、第2回が1919年12月から1920年3月、第3回が1920年12月から1921年3月にかけてでした。約2380万人が感染しています(実数は推計です)。
コロナの伝染力が強くなるなら、このくらいの感染者数や死者数は、到達可能かも知れません。先が読めないところが、不気味ではないでしょうか。当時の日本の人口は、約5600万人だった様です(当時は台湾や朝鮮半島が日本領土でした)。そのうち、45万人が死亡したのです。人口比0.8%が亡くなっていることになります。
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歴史は、こう言った状況を、今日に伝えていますが、医学や疫学の長足的な進歩が見られる現代でも、不安材料は多そうです。どう対処していくか、疫学の専門家の提言よりも、政治的な判断が優先されている現状で、今後どうなるかが、さらに不安でなりません。
例え自分が感染しても、他者に感染させないことは、当然しなければならないことです。中年以上の男性が、時々、マスクなしで、スーパーやドラッグストアーに入店してるのを見掛けます。好き嫌いではなく効果があるなしに関わらず、すべきは現代人の責務ではないでしょうか。
私の父は小学生、母は幼児でしたが感染しなかったのですが、明治の元勲の大山巌夫人の捨松や島村抱月が、このスペイン風邪で亡くなっています。今後どうなっていくのでしょうか。ぜひ、専門家の言われることを聞いて、面子や立場を捨てて、国民を守る手立てに励んでいただきたいものです。
(100年前のカンザス州の兵舎、シアトル警察署のマスクをする警官です)
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