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越前岬では、「水仙」が満開だと知らせてくれました。HPの“ Blue Signal ”に、次の様にあります。
『水仙は、地中海沿岸を原産とするヒガンバナ科の球根植物である。学名のナルシッサスは、ギリシア神話の美少年ナルキッソスに由来する。日本に渡来したのは平安時代の末期といわれ、シルクロードを経て中国に伝わった原種が、海流に乗って日本の海岸沿いに漂着したとも考えられている。こうして帰化したものが日本水仙と呼ばれる自生種で、水辺に咲く姿を仙人にたとえて、「水仙」と名づけられたという。その名がはじめて文献に登場するのは、室町時代の漢和辞書『下学集[かがくしゅう]』(1444年)で、「水仙花」とともに「雪中花」の名も記されている。この頃から、水仙は日本文学に登場するようになり、江戸時代からは特に俳諧における季題として多くの俳人に詠まれ、名句が残っている。 』
中国の長江か黄河、その他の河川の流れに乗って、大海に流れ出た球根が、海流に乗って流れ着いたと言う経路は、実に浪漫にあふれています。多くの海岸に漂着して、根をおろし、美しく咲きだしたのでしょう。友人に、越前出身の方がいます。北陸人の強さを見せてくれた人でした。五年ほど一緒に過ごしたでしょうか。お父様からお米や松茸をいただいたことが何度かありました。この花が、雪の中に咲いた様をいう、「雪中花」には、この友人の強さと通じるものがありそうです。
前に住んでいた家と県道との間に、この水仙が咲いていていましたが、今度、咲いているかどうか確かめに、出掛けてみることにします。今頃咲くのは、「日本水仙」と呼ばれるもので、『漢名の「水仙」を音読みして「すいせん」になった。漢名は「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典から。きれいな花の姿と芳香がまるで「仙人」のようなところから命名された。学名でもある英名「ナルシサス」はギリシャ神話の美少年の名前で、泉に映った自分の姿に恋をして毎日見つめ続けたら いつのまにか1本の花になってしまった。”ナルシスト”の名は、ここからくる。 イギリスの国花の一つ。』だそうです。
其のにほひ桃より白し水仙花 芭蕉「笈日記」
華南の街で住んでいた時、水仙の株をいただいて、ベランダに置いて、咲いた花を楽しんだこともありました。難しくややっこしくない咲きっぷりが、実にいいのです。
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