鯉の恋の季節

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今朝、朝食を摂ってると、巴波川の流れの水草の茂った浅瀬で、鯉が40、50匹も寄り集まって、体の大きな鯉を追って、水飛沫(みずしぶき)を激しく上げて、水音が聞こえ、ベランダに出て眼下の流れを眺めていました。今までにない異様な光景だったのです。“ ウイキペディア ” で調べたら、次の様に出ていました。

『・・・産卵期は春から初夏にかけてで、この時期になると大きなコイが浅瀬に集まり、バシャバシャと水音を立てながら水草に産卵・放精をおこなう。一度の産卵数は20万-60万ほどもある[2]。卵は直径約2ミリで水草などに付着し、水温が20度あれば4~5日のうちに孵化する[2]。稚魚はしばらく浅場で過ごすが、成長につれ深場に移動する。』

昨日は、30度℃も気温が上がっていましたから、「鯉」の「恋の季節」なのです。強い子孫を残すためには、厳しい競争に勝つ力のある雄が必要なのでしょう。熾烈な闘いがみられました。まだ小さな鯉は、傍観しているだけで、来年、再来年の機会を待つのでしょうか。

ここに越してこなければ、この光景を目にすることがありませんでしたから、〈にわか科学者〉の私は、興味津々で観察した次第です。義理の兄が、健在の頃に、信州佐久の鯉を、新聞紙に巻いて、何度も届けてくれたことがありました。また、ブラジルに、上の義兄を訪ねた時に、ユダヤ人が常食する鯉を養殖している友人がいて、その広大な養殖池を見学したことがありました。

あの時、義姉が、鯉料理でもてなしてくれたのです。もう一つ、こんな鯉にまつわる出来事がありました。長男が、中学生の頃、ブラジルに一人で出掛けたことがあったのです。この鯉養殖の知人に頼まれて、特別な品種の鯉を生きたまま、持たされたことがありました。アメリカの空港で、入管をすませた時には、無事に通過したのですが、怖くなった息子は、トイレに行って、水洗に流したと言っていました。三十数年前の出来事になるでしょうか。観察者の朝の私です。

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