住んでみたい街

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最近の街中の様子ですが、老朽化した集合住宅が、あちらこちらで取り壊されているのです。煉瓦造りの家が、6、7階の集合住宅に建て替えられ、今やその立て替えたものが、きっと修理箇所が増えたりしてきたのでしょう、それで、高層の集合住宅があちこちに建ち始めていて、ふたたび工事ラッシュが見られます。

しばらく行かなかった地域が更地にされていて、重機が入って、基礎づくりをしているのです。昨晩、この街の商業の中心地に行ってきました。そこは、水運を利用して、物資の集積地で、情報交換の場でもあったようです。近隣の街や村との間で、物流をしてきた、古代からの商業地域なのです。そこにある御宅に、食事に招かれて行ってきました。

17階のベランダからは、遠い向こうの周辺地域に、高層の住宅やオフイスビルが建ち並んでいるのが見えます。でも足下に広がって見える低層の住宅群があって、やがて取り壊されて、建て替えられる計画があると言っておられました。やはり個人が、相当な資金を持っていて、政府から土地を長期にわたる借款料を払って、借りるのか買うのかして、集合住宅の建設事業を展開しているのです。

建設するにあたって、1、2階は「商店」や、最近では「文化教室」や「予備校(塾)」にして、入居者の利用を見込んでいるのです。それに伴う道路の拡幅工事も進み、街全体に開発事業が盛況です。農地の転用が盛んで、瞬く間に商業施設(shopping mall)ができ、ホテルやスーパーマーケットや遊戯施設が出来上がってきて、めまぐるしいほどです。

外資が投入されるのでしょうか、私たちが引っ越してきた「小区」は、30棟ほどがあって、そう言った「小区」が周りに、十数個もある、一大住宅地になっている地域です。聞くところによりますと、これらは、マレーシア在住の華僑の方の事業なのだそうです。隣の高級別荘地の中に、この方が家を持っていて、来華の折の住宅とされているようです。

こちらに来ましてからの12年間の変化と発展は、驚くほどのものがあります。自動車が増え、それに伴う道路の拡幅整備、そう言えば旧市街と新開発地域との間に流れる、多分、日本でいう一級河川は、最近、水質が良くなって、流れの底が、浅瀬では見えるようになってきています。かつては異臭がし、浮遊物も多くて、流れに足をつけることなどできなかったのです。環境整備も進んでいる昨今です。

緑も多く、それで空気もきれいで、上水道の水質も、中国では飛び抜けてきれいだとの調査結果が出ています。日本でも、「住みやすい街」、「住みたい街」が毎年選ばれているようですが、私たちに住んでいる街は、「住んでみたい街」のトップクラスに違いありません。