ライバル

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「10年来のライバル」という、浅田真央とキム・ヨナの戦いが、ソチ・冬季オリンピックで終わりました。他を寄せ付けないで、ずっと相手を意識しながら、互いに練磨してきた二人です。聴くところによりますと、ヨナは IOCに勤めるとのこと、真央は学業を続けることでしょう。日韓問題が、今日のように緊迫していない頃から、政府間、国家間の思惑を超えて、スポーツの世界で<しのぎ(激しい競争のこと)>を削ってきたことは、実に爽やかだったと感じてきました。優れたスケーターであるがゆえに、フアンもマスコミも、良きつけ悪しきにつけ、この二人に注目してきたのです。中には心無い中傷や憶測があって、心苦しいこともありました。こう言うには、「有名税」なのですが、悪意の中傷は慎まなければいけません。実に聞き苦しいからです。 戦いがすんで、互いに労(ねぎら)い合う言葉がニュースで報じられていました。相手への感謝と激励の言葉が、真央にもヨナにもあって、とても気聞き心地がいいので、この二人は人間としても、スポーツ選手としても、そして若者として、素晴らしいものを持っているようです。また二人とも、涙し、泣き、号泣もしたのだそうです。ヨナも真央も、自分の祖国からの期待を背中に感じながら、競技を続けて来て、その重圧は大変なものがあったことでしょう。ヨナは『心が身軽になった!』と言ってました。誠一杯に自分の力を出し切ったのですから、真央も同感なのでしょう。 順位やメダルを超えて、この二人が見せてくれたスポーツマンシップに、感動して、中国の真央のフアンも、日本のヨナのフアンも、『ありがとう!』との声を上げています。真央は、『ヨナはとてもすばらしい選手だと思う。ジュニア時代からずっと同じアジアの選手として多くの人から注目を浴び、そのような点で私も成長できた部分もあったの!』と言い、ヨナは、『真央、泣かないで、あなたがいたからヨナがいたんだよ!』と言っていました。国と国の間も、その様になることを切望したい思いで、心が一杯の週末であります。 20140222-124528.jpg