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昨秋11月1日に越してきたアパートの4階のベランダに、今季第一輪目の「朝顔」が、開花しました。大陸から、悲しいニュースを聞いた翌日の朝顔です。華南の街の家のベランダでも、毎年咲かせてきたのですが、今年は暗い思いの朝の開花なのです。
成績表を、学校の教務課に、定期試験の成績表を提出して、ビサの更新もかねて帰国を考えて、いつもの街と関空や成田からとは違うコース、香港経由で帰ろうと計画していました。それが実現し、香港空港でのトランジットで、空港で過ごした時は、言い知れない〈自由〉が感じられ、肩の緊張、いえ心の緊張が、〈プツン!〉と弾け飛ぶ様な経験をしました。
そんな気分が、もう味わえない様な時代を迎えてしまった様です。同じ中華系の人でも、この国の人たちの表情が全く違うのは、シンガポールや金門島に行った時に感じたのと同じです。2006年の夏に、この香港で、1週間過ごして、九龍駅から北京行きの寝台列車に、ブラジルやイギリスやアメリカからの若者たちと同乗の旅でした。なんとも言えない気の張り詰めた思いで、北京南駅の駅頭に立った日が、記憶に鮮明です。この国の祝福と、この国のみなさんの平安を願っております。