小鳥の囀りを

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 住んでいるアパートの西に窓があります。その外は、塾やNPO法人の作業所や美容室のある部分の平たくなっている屋上なのです。そこに、セグロセキレイが、ときどき飛んできて鳴くのです。

 川面を、餌取りで素早く飛ぶ鳥で、けっこう警戒心が強いのでしょう。餌付けをしてみたいと思っているのです。子どもの頃に、鳥を捕まえる仕掛けの「バッサリ」や「かすみ網」と言う捕鳥用の道具を、すぐ上の兄が仕掛けていたことがありました。

 獲ってきたことはなかったのですが、いつもなにかして遊んでいた兄でした。電気釜の底に残ったご飯を、お酒につけて、それを乾飯にして、撒いておくと、それを啄んだ小鳥が、酔ってしまって捕まえられるのだそうです。それは邪道ですからしませんが、子育て中に、籠で飼ったことはありました。

 あの鳴き声は、心が休まるのです。カラスの声は、ちょっと騒音気味ですが、小鳥の囀(さえず)りを聞くのはよいものです。セグロセキレイ、カワセミ、そしてカラスなどが懸命に囀(さえず)り、餌を啄ばみながら生きている姿は、尊いなと思わされます。

 それにしても、最近はカラスを見かけません。暑いからでしょうか、どこへ行ってしまったのでしょうか。野口雨情の作詞、本居長世の作曲の「七つの子」が懐かしいです。

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からす なぜ啼くの
からすは山に
可愛い七つの子があるからよ

可愛い 可愛いと
からすは啼くの
可愛い 可愛いと
啼くんだよ

山の古巣に
いってみてごらん
丸い眼をした
いい子だよ

 あのカアカアのかすれ声を「可愛い可愛い」と聞いている有情の優しさに驚かされますが、「山の古巣」に戻ってしまっているのでしょうか。秋になって、涼しくなったら、きっと帰ってくることでしょう。

(ウイキペディアのセグロセキレイ、カラスです)