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『なぜなら、肉のいのちは血の中にあるからである。 (レビ17章11節)』
最近聞いた〈新しいことば〉に、「糖化」があります。血液の中に起こる現象のことだそうです。流しの入れ物にしまっておいた「土鍋」を出して、電気釜の代わりに使ってみたのです。昔懐かしい調理器具で、さすが伝統ある鍋で炊いたご飯は、美味しかったのです。火加減のタイミングが難しいので、これまた懐かしの「お焦げ」ができてしまいました。
室にいても 「老化(廊下)」と言うは いとおかし
このお焦げが、血液の中に起こる「糖化」に似ているのだそうです。『まずはじめに、糖化とは、食事によって摂り過ぎた余分な糖とタンパク質・脂肪が、体熱によって不正常な結びつき方(変性)をする現象のことです。体温の熱が関与することから、糖化反応は「体がこげる」反応とも言われています。糖化が起こると細胞の老化が進み、肌の衰えや体調不良、さらに様々な病気の温床になります。』
と解説されてあります(「抗糖化コラム」にありました)。これが、老化現象を早めるのであって、如何とも避け難い、今の我が身に当てはまる「老化」の現れなのです。どうも、日頃食べているお菓子や甘い物や甘い飲み物の「糖分」が、血液の中に残留して、作り出されるのだそうです。
「多い」から 一字除くと 「老い」になり
過ぎたるは及ばざるが如し、まさにその通りです。必要以上に、元気盛んな頃と同じように食べたり飲んだしてはいけないんだと、分かっていても、寂しい口と喉が、甘い物を恋しがるのです。私たちの体内に流れる血液こそ、人体の中にある《神秘》の極みなのでしょう。親族から流れ出て、毛細管一本にも行き渡り、それが心臓に戻って来て、体内を循環し、浄化してくれます。心臓の働きも驚くばかりです。
〈ミスター・タイガース〉と呼ばれた、掛布雅之は、349本の本塁打、0.292の打率、本塁打王3回、ベストナインが7回などの好選手でした。ただ15年の選手期間は、だいぶ短かったようです。膝を痛めていたりでしたが、まだできそうでした。でも、それには原因があったようで、怪我で療養中の食習慣に問題があったようです。バリバリの現役時代と同じカロリー摂取の食生活を続けたことに、選手生命を短くした原因があったと言われています。
この年齢になると、箸休めとかデザート、ちょっと甘い物をと、我が口寂しいで、摂り過ぎの傾向があるようです。また頂き物に、焼き菓子や和菓子の多いこともあり、それらは、「終末糖化産物」(AGEs)」と言うそうで、食べ過ぎは赤信号だそうです。いけないのは、〈そんな物があるからだ〉ではなく、手にし、口にする自分にあって、花林糖や贈り主にあるのではありません。
喫煙、飲酒、夜遊びは、〈華の二十五〉を境に辞めた、いえ辞められた、いえ辞めさせていただいたのです。ところが甘い物、脂身のロース・ステーキの美味しさはなかなかの天敵で、ロシアよりも怖く、ハマスよりも厄介なのです。若い日には若さがあり、老いては、老いの実りがあるのでしょう。
誘惑、これに勝たなければ、真の《漢(おとこ)》にはなれないので、もうひとガンバリしようかなの決心の快晴の今日です。人の一生には、一つ一つの場面があって、その積み重ねに、それぞれの今があるのですね。最近、老いのリスクを痛感しております。
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