#はるがきた♭

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 すっかり春の気配をみせてきたからでしょうか、毎朝、実に綺麗な声の小鳥のさえずりが聞こえてまいります。隣のアパート群との間に、背の高い木が植えられていて、きっと以前からあったのだろうと思うのですが、その林に飛んでくるのか、その梢の巣で一夜をを明かしたのでしょうか、ひときわ抜きん出て、美声でさえずる鳥がいるようです。『朝だよ!』と、春眠から目覚めさせてくれるのです。

 このところ、街の中をバスで走りますと、木々には、みじかい冬の間、縮こまっていた蕾が、一輪一輪とほころび始めてきています。落葉した木にも、若葉が芽生えています。今朝、学校の4階の教室から、外を眺めていましたら、あわい薄緑の色の葉が、春の陽にキラキラと輝いていました。絵心のない私でさえも、その淡色の緑色の絵の具を買ってきて、画用紙の上に塗ってみたい衝動にかられて参りました。

 どの季節にも趣がありますが、寒く縮こまっていた冬の後ですから、ことのほか「春」の到来は、喜ばしく感じられてなりません。故郷の谷間から見上げた山肌の見覚えのある「青葉若葉」を思いださせるほどです。昨年の秋に出かけた、山の中は、もっと春を感じさせてくれるのでしょうか。時間があったら、街の北にある「森林公園」に行ってみたいものです。聞くところによりますと、桃の花は咲き終わってしまったそうですが、ほかの花が咲き始めていることでしょう。

 昨日の一年生の「会話」の授業で、教科書にある歌を見せられた私は、『歌ってみて下さい!』と頼まれて、つい歌ってしまいました。

   一、
    春が來た  春が來た
    どこに 來た
    山に來た 里に來た 野にも來た
   二、
    花が咲く 花が咲く
    どこに咲く
    山に咲く 里に咲く 野にも咲く

 歌い終わったら、学生のみなさんが拍手をしてくれました。みんな、春が好きなのでしょうか。もちろん、この私も「春」が好きです。きっと「夏」になっても、「秋」になっても、また「冬」が来ても、『好きです!』ということでしょう。

(写真は、梢に芽吹いた若葉です)

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