介入

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 他民族や他国家に、どの国も民族も優しくありません。それで人類は戦争を繰り返して、21世紀を迎えています。今も、同じ東スラブ民族のロシアが、ウクライナに攻め込み、戦争状態にあり、驚くべき犠牲があって、悲しくて仕方がありません。

わたしたちの国も、かつては、「五族平和」とか、「大東亜共栄圏」と言ったslogan を掲げて、大陸に軍事侵攻を繰り広げていった歴史があります。

 その侵略を阻止するために、欧米列強は、ABCD Line (米国America,英国Britain,中国China,オランダDutchの頭文字)を敷いて、経済封鎖で、日本の暴挙に介入しました。ガソリンなどの石油類を、輸入に頼っていた日本は、その供給源を絶たれるなど経済制裁をされたのです。それで国際連盟を脱退し、米英に宣戦を布告して、真珠湾を攻撃して、太平洋戦争に突入してしまいました。

 経済的な面だけを見るなら、不公正に思えますし、その報復として宣戦を布告し、奇襲したのを是としたいのですが、もとはというと、大陸進出に問題があったわけです。そもそも日本は活路を開くために、中国の東北部、満州に開拓団を送り、その防備のためにとぼ名目で、軍隊を配備したことに問題があったわけです。

 ドイツは、第一次世界大戦の敗戦で、莫大な賠償を強いられました。疲弊した誇り高いゲルマン民族は、強いドイツの建国を掲げたのです。そして、ナチスが台頭し、国家巣権を握り、ヒットラーは、「第三帝国」の建設に牙を剥きました。

 その帝国建設のために、教会を支配下に置こうとし、ユダヤ人を虐殺し、優秀民族を作ろうと、生命操作までしたのです。日本も、中国大陸で、人道に反する犯罪行為を働きました。神は、その日本やドイツの侵略や暴挙を許しませんでした。人命軽視や戦争犯罪を許さなかったのです。神の鉄槌が降り、大きな犠牲を払うかたちで、その野望は潰えたのです。

 そう言った歴史の動きの中で、一人の人物のことを思い出すのです。神学校教師をし、ドイツ告白教会の若き牧師であったデートリッヒ・ボンヘッファーです。その横暴を許さない、軍関係者や政治家などによって、「ヒットラー暗殺計画」があって、ボンヘッファーもそれに名を連ねたのです。

 ヒットラーが自殺する三週間ほど前に、その暗殺計画に、ボンヘッハーが加わっていたことが、一人の暗殺団員の日記で露見し、捕えられ、処刑されてしまうのです。キリスト者で、福音主義の教会の一人で、牧師であった人を、教会の主であるイエスさまが、39才の彼が殺人者となることを未然に防いで、その罪から守るためだった様に、わたしには感じてなりません。彼が信じ、仕えた神は、『汝殺すなかれ!』と命じられたお方だからです。

 「暗殺計画」、悪の元凶を打ってしまおうとする働きが、独裁国家を許せない勢力にはたびたびあります。ウクライナ問題や新疆ウイグル問題を思う時に、『いっそのこと!』といきりたつ思いに駆られ、それを支持したい気持ちにされることが、わたしじもあります。しかし神が与えられた命を、人は、どの様な理由があっても奪うことは許されることではありません。ただ、罪が満ちる時に、神は介入されるということは確かなのです。

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