穀雨春雨

 

 

昨日今日と雨の日が、北関東下野では続いています。〈二十四節気〉で4月20日頃を「穀雨」と言われてきていますが、この春の雨を、「穀雨春雨(こくうはるさめ)」と呼ぶのだそうです。もう雪も霜も降らなくなって、暖かくなって行く季節を言い表しているのだそうです。

冬の間、休んでいた農地が耕されて、田に水が引かれ、田植えの準備の様子が、東武宇都宮線に沿線で見られてきていましすから、この雨は、田植えを準備する雨なのです。お米を代表とする穀物を、「百穀」と言う〈括り(くくり)〉で言うことがあります。麦や小麦や粟(あわ)や稗(ひえ)などでしょう。

新暦4月20〜24日頃を『葭始生(よしはじめてしょうず)』と言うのだそうです。葉や茎の長い水草の葦に、この雨がかかってみずみずしさを見せるくるのです。それで、古代の日本を、『豊葦原の瑞穂の国(よしあしはらのみずほのくに』と呼んだのでしょう。私たちの国は、葦が豊かに生い茂る、みずみずしい稲穂の生いる国なのです。

しかもこの国に住んで農耕を担った人々は、勤勉でした。災害にも果敢に挑んで耐えてきました。さらには様々に工夫をし、改良を加えて、「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」をもたらしてきたのです。山間部に降った雨が、枯葉や下草の間を流れている間に、滋養を加えて、川となって流れ、農地を潤した「自然の理」もありました。

その川の流れ込む沿海部では、プランクトンが発生し、それに魚が群がって魚も育ち、漁業を盛んにしてきたのです。その魚類は貴重なタンパク源でした。それらで、大きくはないけれど、丈夫な骨組みの日本人の健康が支えられてきた経緯があるのです。

真っ黒な地から芽が出てきて、育って行った麦が、緑の穂をつけて大きくなっているのが、家内の通院のために、長男が送り迎えをしてくれた車の車窓から見られました。自然界の命の再生です。春の風に麦の穂先を揺らしていました。

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