人生の節目も見つめて

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 朝起きて、熱っぽくて、フラフラするので、母に聞かれて、『具合が悪い!』と言うと、『今日は、学校は学校は休みなさい!』と言われて、三年生くらいまでは、そんな朝を、多く迎えていました。咳がひどく出ると、母は私を連れて、電車に乗って、隣町の国立病院の小児科に連れて行くのです。

 診察を終えると、粉薬と水薬を二種類処方されて、持って帰ったのです。乗り降りしたz駅の近くの店で、made in USA🇺🇸のホシブドウ、キャラメル、チュウイングガム、チョコレートなどの内、一つを買ってもらって、電車に乗って帰りました。肺炎にならないで、家でしっかり休むようにと、また病院に行ったご褒美だったのです。

 学校に行けず、起きてる時は、NHKのラジオ放送を聴いていたでしょうか。名演奏家の時間、ひるのいこい、たずね人、引揚者の消息などの放送があったのです。夜は、落語や浪曲や歌謡曲やクイズの番組もありました。お昼のニュースの後の「ひるのいこい」では各地の農林水産委員の便りが読まれ、それが何処かを母に聞いたりして、まさに〈ラジオっ子〉だったことになります。

 出掛けないで、家で布団に寝て、天井を見上げていると、木目(杢目/もくめ)の間に、「節(ふし)」があるのですが、それがだんだんと大きくなっていくのです。熱にうなされているからでしょうか。そのうちにウトウトと浅い眠りに落ちていくのです。この節目は、木の幹から出ている枝があった部分が、製材すると木板に、枝の跡の節目が残っているのです。

 ところが、竹にも節があるのですが、この節は違うのです。空洞の竹が、風に吹かれても倒れたりしないで、持ち堪える役割も担っているのです。散歩道のコースの一つに、竹林があります。それほど広くはないのですが、巴波川の土手の下にあって、春先には筍が見られることもあります。木には、幹から枝が伸びる箇所に、「節」があるように、また竹にも節がある様に、自分の人生にも「節」とか、「節目」があった様に思うのです。

 それって、意味のある出来事と言うよりは、人との「出会い」だと思えるのです。家族はもとより、素敵な意味のある、数々の出会いがあったようです。主治医の牧先生、初めて褒められた小学校の内山先生、近所の出身の宇津井先生、社会科の面白さを教えてくれた佐藤先生、叱らずに激励してくれた中学校の三年間の担任の大机先生、一緒に発掘をした考古学班(高等部の教師)の指導の夏木先生、高校の西川先生、大学の天川先生(ゼミ担当)、悪戯小僧の私に、おどろくほどの忍耐をして、諭してくれた教師方との出会いに恵まれたのです(みなさん匿名です)。

 夏木先生は、就職先を紹介してくれたのです。就職先の尾崎所長、この方が、次の就職先を紹介してくれました。なぜか面倒みの好い先生で、ご自分のお弟子さんが、短期大学にいて、教務部長をされていたのです。そのコネで、教師にさせていただいたのです。何か孫弟子のように接してくれたのです。そして、母の教会のアメリカ人宣教師が、その教会を、私の兄に任せて、この私を、開拓伝道に誘ってくれたのです。

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 パウロがテモテを助手にして、やがて教会を任せた事例に倣って、Man to manで訓練をしながら、8年間養成してくださったのです。アメリカから神学校や聖書学校の教師を、たびたび招いては、特別講座を開いてくれたのです。同級生が、3人ほどいたでしょうか。その訓練は、聖書的な伝道者の養成法だったのだと思い返します。

 在京の正規の神学校でも、講義を聴講をさせてもらいました。そう言った私塾的な訓練法を見て、ある方が、神学大学で学ぶように勧めてくれました。家内を、ご自分が責任を持つ教団の教会が経営する保育園で働きながら、私に神学校に学士入学するように勧めてくださったのです。でもお断りしてしまいました。

 伝道者は、単位を履修したから資格があるのではなく、救霊の重荷を持つ者が、聖霊に導かれて、主の弟子になり、主の羊のお世話をさせていただく務めだち学べたからです。私たちを教え、養ってくださったみなさんは、宣教の志を、主から与えられて、テキサス、ジョージア、イリノイなどからやって来られたのです。

 もう主のもとに帰られていますが、この方々の残したことは、過小評価できません。多くを教えられ、学んだ日を思い返して感謝ばかりです。あの人この人、あの時この時、あんなこんなことがあっての今です。このみなさんと、再会の時が定められていると思いますと、一体、どんな交わりがあるのだろうかと、はるかに思っている私です。

(ウイキペディアによる木目と節目、Christian clip arts のパウロです)

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