華と赤とんぼ、そして涼風

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 Olympic 、第一に思うのは、マラソン競技です。どの大会でも、開会と閉会の会場となる主会場を出て、所定の42.195kmの距離を走って、大観衆の見守る中をゴルインする姿は、「スポーツの華」に違いありません。

 思い出すのは、1964年に行われた東京大会の highlight のマラソンです。ローマ大会で、「裸足の王者」と異名をとったアベベ・ビキラが、ローマ大会でも東京大会でも優勝して、二連覇を飾ったのです。東京で共に競ったのが、三位に輝いた円谷幸吉でした。

 陸上競技の華には、drama があります。エチオピアの高地で育ったアベベの優勝を誰一人として、1960年の大会で予想した人はいませんでした。眼光が鋭く、古武士の様で、カモシカが疾走するごとく嫋(しな)やかでした。

 マラトンの戦場からアテネまでの距離を、フィディピディス(Philippides)という兵士が、アテネの勝利を知らせるために走った故事からか始まった競技です。過酷な競争で、自分にはできないなと思わされましたから、アベベ・ビキラにしろ円谷幸吉にしろ英雄の様に感じたのです。

 二人とも、短命で生涯を終えてしまったのは残念でした。TOKYO2020のマラソンは、札幌で行われ、優勝は、ケニアのキプチョゲ選手でした。大迫傑は6位入賞と健闘しました。今では例外なく、出走選手は、「カーボンプレートシューズ(通称厚底シューズ)」を履いているのだそうです。ずいぶん高価な靴を履かないと、勝てない時代です。アベベの様な時代は、もう来ないのでしょう。

 東京大会で、アベベは靴を履いて、甲州街道を調布で折り返しました。昨日、散歩に出ようとしてたら、三匹の赤とんぼが、目の前を舞っていました。華々しく演出された大会が終わって、2021年の夏が行こうとし、台風の予報が気になる、秋到来の今朝、窓からの風が涼しく感じられます。

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